一昨日は脂質の講演会、昨日は血圧の講演会、と2日続けて血管・循環器関係の勉強会がありました。昨日は懇親会もそこそこにしてPTAソフトボール選手団の発会式に終了間際に駆け込み一言挨拶とバタバタして終わりました。ふーっ。
さて生活習慣病=動脈硬化性疾患と言えるでしょう。血圧の上昇を抑えて動脈硬化の進行を防ぐ、血糖値やコレステロールをコントロールして動脈硬化を抑える、その結果脳卒中や心筋梗塞による死亡を減らし寿命を延ばす、メタボリックシンドロームも同様です。
どうやら今は動脈硬化を抑える時代から、動脈硬化を改善する時代に変わりつつあるようです。その鍵の一つがHDL(善玉コレステロール)です。悪玉コレステロールをできるだけ下げてコレステロールのバランスを改善すれば動脈硬化により狭くなった血管が再び拡がってくるという研究結果が最近出てきました。
健診項目には今までの総コレステロールから、悪玉コレステロールと善玉コレステロールの両方が加わっているはずです。悪玉コレステロールを減らして動脈硬化の進行を抑え、善玉コレステロールを増やして動脈硬化を改善する方向に治療は向かっています。(まだ不確定な要素もあります)
スタチン系の薬が登場してからコレステロールは確実に下げられるようになり近年より強力なストロングスタチンが登場してからは積極的にコレステロールを下げるようになった結果、動脈硬化の退縮(改善)が現実のものになってきました。
今現在のデータでは悪玉コレステロール(LDL)/善玉コレステロール(HDL)が1.5以下になると動脈硬化の退縮が認められています。健診結果を元にあなたも悪玉・善玉比を計算してみましょう。
今のところ善玉コレステロールを増やす効果的な薬剤はありません。CETP阻害薬が有望だったのですが、足踏み状態です。生活習慣病対策に必要不可欠な運動、運動の継続により善玉コレステロールは上昇します。
運動は善玉コレステロールの上昇だけでなく、悪玉コレステロールや中性脂肪を減らし脂質バランスを改善するばかりでなく、肥満や肥満からくるインスリン抵抗性を是正するなどメリットが多くあります。
動脈硬化のリスクを知るには”ノンHDL”や””LDL”が動脈硬化の改善を計るには”LDL/HDL”に注目する必要があります。あなたのHDLはいくつかわかりますか?
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