小児の肥満

今日はひどい雪ですね。この寒波が早く過ぎることを願うばかりです。当地では地下水を融雪に使うのですが、長靴でないと作業が出来ないくらいに雪水が溜まります。で薬局前の除雪を長靴を履いてやっていたら長靴が漏れることがわかりました。早めに新しい長靴を調達せねばなりません。


昨日は医師会館で長岡地区学校保健研修会がありました。『小児生活習慣病への対策の実際』と題し、新潟大学医歯学総合病院小児科講師菊池透先生の講演がありました。興味深いテーマだったにもかかわらず、あいにくの天候で参加者が少なかったことが残念ですね。


講演の冒頭部分は時間の関係で聞けなかったのですが、頂いた資料によると、小児の体形は標準体型は減少し肥満と痩せが増加してきています(国民栄養調査による)。肥満は小児であっても、高血圧・糖尿病・脂質異常症などの動脈硬化性疾患の原因になりますし、痩せは成長に影響が現れます。


個人的には痩せの増加の方が摂食障害との関係もあって興味があるのですが菊池先生の話は生活習慣病にからめた話題が中心でした。実際の肥満指導は小児科ならではの内容と言えるかもしれません。単に食事による摂取エネルギーと運動による消費エネルギーのバランスだけでなく、自己肯定感や家庭環境など多面的にとらえた指導上の工夫は参考になりました。


私が先日に行った薬物乱用防止教室では事前アンケートに「自分ガ好きですか?」の項目をつけたのですが、嫌い・どちらかと言えば嫌いが意外と多かったことに驚いています。薬物の乱用だけでなく肥満や不登校など色々な問題の根本に関係するだけに、改善策を考える必要がありますね。


薬局で子どもの相談を受けることは少なくなってきていると思うのですが、核家族化が進んだ現在は保護者に対する教育も必要な時期に来ているのでしょうね。漢方では母子同服(ボシドウフク)と言って子どもの病気に対し母親も子どもと同じ薬を飲ませることもあり、親子関係に今も昔もありません。


残念なことは、医師の治療でも薬局の相談でも、このような個々に合った指導やアドバイスに見返りがほとんどないことです。多くは善意で行われていることですから、いつまでも続くとは限りません。きちんとした評価をするべき時代に来ているのではないでしょうか。


小児の健康作りは、小児個人の健康問題だけでなく、家庭や次世代などに広く影響が及ぶものだということも改めて感じさせられた講演でした。

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