雪が降っては消え降っては消えの繰り返しですが、積もった量をみると今年は久々の大雪ですよね。この雪にも負けず今年初の勉強会生活を始めました。でも雪のせいなのでしょうか、土曜日は参加者が少なかったですね。
土曜日に行われた講演会は東京女子医大消化器内科教授橋本悦子先生による『肝硬変・肝癌に進行する脂肪肝ーNASHー』と題した内容でした。肝硬変や肝臓ガンになるのはウィルス性の肝炎が大部分でアルコールや薬物が残りの原因であろうと今まで思っていたのですが、単なる脂肪肝の中にも肝臓癌にまで進行するケースがあるようで認識を新たにしました。
困ったことに脂肪肝が肝炎に進行しても通常の検査方法では見逃す可能性が高いのです。かと言って脂肪肝の人全員に検査を行うことは色々な意味で現実的ではなく、脂肪肝にならないよう注意することが一番効果的なのかなと感じました。
BMI(肥満指数)が30以上の高度肥満者では8割の方で脂肪肝があるようです。またBMIが25〜30の中度肥満者(日本人に多い)でも5割の人が脂肪肝です。また脂肪肝の約1割が肝炎に進行するそうです。脂肪肝の方は意外と多いので、肥満にならないようにすることが重要です。
通常の検査方法で見つけられないこの脂肪肝による肝炎ですが、橋本先生の講演の中で35歳で亡くなったケースが紹介されていました。非常にショッキングだったのですが、健診でも軽度の異常でしかなく若いので油断もあったのでしょうね。
また女子医大では親子健診を行っていて、児童の脂肪肝による肝炎のケースにも触れ、脂肪肝が年齢を問わず身近な疾患なのだと考えます。特に子どもではアルコールとは基本的に無縁ですから、肝臓が悪くなるなんてまず考えませんよね。
肝臓に脂肪が溜まる脂肪肝ですが、肥満と大きく関係します。ですから適切な体重管理が重要になりますので、BMIを参考に自分の適正体重を維持するように努めましょう。特に子どもさんでは、健康優良児とほめたたえるのではなく、運動を中心に体作りをするのが脂肪肝を防ぐ道となるでしょう。
子どもは「よく遊び(体を使って)よく学び」です。
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