心筋梗塞治療後の注意

時々医師と思われる方から記事の内容にコメントを頂くことがあります。内容には正確さを欠かさないよう、また客観性を保つように心がけていますが、時折表現に不適切なことがあると指摘されますね。できるだけ指摘されることのないように努力します。また昨日はとうとう書き込むことが出来ませんでした。できるだけ毎日書き込みますのでご愛読お願いします。


一昨日の講演会は、循環器科医の勉強会”長岡心臓の会”の100回を記念して特別講演もありました。『冠動脈ステント治療後の抗血小板療法の留意点』と題し、東北大学加齢医学研究所教授堀内久徳先生が話されました。


心筋梗塞の治療は、血管の中にカテーテルを入れて膨らませるバルーン療法からバネ状のステントといわれる器具を埋め込む方法に変わって、再狭窄(再び血管が詰まること)が少なくなりました。その一方、金属式のステントで血管を広げることからステントに血小板が付着し血栓を作りやすいことが問題になっています。


血小板がついて血栓が出来、その血栓が突如血管を詰まらせることがあります。血栓による急性心筋梗塞ですが致死率が高く(20〜50%)、この急性心筋梗塞を防ぐために抗血小板療法が行われます。


抗血小板療法とは簡単に言えば血液が固まらないようにする方法で血小板の働きを抑える薬剤を飲むことになります。また血液が固まらないようにするため、出血しやすくなるというデメリットもあるのです。この兼ね合いが難しいところで、血小板を抑えなければ血管が詰まるし、効きすぎれば出血しやすいというジレンマを抱えることになります。


ただ、出血の危険率と急性心筋梗塞などの予防率を天秤にかけた結果、現在は2種類の薬剤による抗血小板療法を行うことが標準的に行われています。この危ない綱渡りを考えると、如何に動脈硬化を起こさないように生活するかということがとても重要だと考えます。


また、日本人にはこの抗血小板薬の効き目が悪い遺伝子が意外と多く、このことも問題となっています。市内の病院での報告で、この遺伝子異常により急性心筋梗塞を起こしたケースが報告されていました。


動脈硬化は、脳なら認知症、腎臓なら高血圧や透析、手足の血管なら壊疽、どの臓器に起こっても大変ですが特に心臓の場合は生命に直結しますから、できるだけ予防することが大切ですね。まずは運動不足による肥満の解消、減塩を行って高血圧の是正、が基本的ですがとても重要かと思います。

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