「アナと雪の女王」を通して

映画「アナと雪の女王」がすごく人気のようですね。私はまだ観ていませんが、それよりも月末に論文の締め切りを控えているのにブログを書いてていいのだろうか?と自問自答しています。きっとバカボンパパなら「これでいいのだ!」と言うことでしょう。

ありの〜ままの〜♪・・・の部分がとても有名ですよね。しかも印象的です。ありのままの今現在の状態を冷静に見つめ、今できること、今やるべきこと、今できそうなこと、に取り組むことの重要性を森田療法心理療法の一つ)では説いています。私もクライアントさんに森田療法を使うことがあり、この歌詞が余計印象に残っているのでしょう。

さて、今朝の朝日新聞に興味深い内容の記事を見つけました。皇太子妃雅子さま愛子さまに対する心配です。雅子さまは自分で選んだ道とは言え、有能な外交官としてのキャリアを捨てて皇室に入られました。いろいろと制限のある生活に本来の雅子さまらしさが失われたのでしょうね。皇室の中でも「ありのまま」でいい筈なのに過度に抑えた結果の適応障害だと推察します。
そして愛子さまに至っては、男性皇族の誕生を願っていた周囲の期待(おそらく一般世間の私たちも含まれるでしょう)に沿えなかったことで、暗黙の「お前ではダメだ」「お前の性ではダメだ」とのプレッシャーを感じながら育ってきました。これって、心理の立場では非常に危険な状況です。人によっては、自分の存在を否定されている気にもなり鬱病など精神疾患の基礎となり得る状況なのです。

東京では、女性都議に対する蔑視発言問題がありました。社会だけでなく職場でも家庭でも、女性だから劣ることはありません。得意とするものが男性と女性で違うだけで、私が知る限り男性より優秀な女性はたくさんいますし活躍されています。性の違いを「ありのままに」見ることができないと、今後は社会的な活動はしにくくなると思います。もちろん、医療の分野も同じで、女性特有の病気だけでなく、女性に多い病気・男性に多い病気があり、性ホルモンや妊娠・出産などのライフイベントが関係しているとされます。これらの視点を重視した医療が、性差医療であり、女性専門外来でもあります。

私の講演でも時々登場いただく女優の天海祐希さんは数年前に心筋梗塞で入院しています。あの年齢で?と驚いた人が多かったと思いますが、女性の心筋梗塞は一般的に知られる太い冠動脈(心臓の血管)が詰まるよりも細い血管でのトラブルが多いとされています。同じ病気でも、男性と女性では起こり方に違いがあり、発見や確定診断が遅れることもあるとのことです。細い血管で血流が悪くなる状態は、漢方ではオケツと表現されます。「女性を見たらオケツを疑え」とされるように漢方では、性差をもともと意識してきました。

まだまだ、男性中心の社会構造ですが、男性と女性の違い、大人と子供の違い、成人と老人の違い、など個性を尊重していくことが重要です。心理的な面も含め、ありのままの個性に注目する医療が全人的医療とされ、漢方医学や心身医学が注目されているのです。
今週末は、東京で日本東洋医学会があり参加してきます。


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