台風と関節痛

まずは今回の台風接近により被害に合われた方、避難などの対応を余儀なくされた方へ、お見舞い申し上げます。
さて、昨日はバタバタとした1日でした。締め切りを過ぎた論文をようやくプリントして投函したのが午前中。学生時代にもう少し英語を真面目にやっておくべきでした。で、午後からは高校へ出向き薬品の管理状況を検査して、その後は隣の福島県から薬学性を伴った視察の一行を受け入れレクチャーと。なにかと疲れた1日でした。その分、今日は平凡な1日を過ごしています。

今、台風は沖縄県のあたりを通過しているようです。梅雨前線が刺激され九州地方でも大雨の影響がみられ、予想コースは列島を縦断するようで、しばらくは台風の動向に注意が必要ですね。そして、なにかと持病を持っている方には、この台風接近や気圧の変化は症状を悪化させる天候条件です。ある説によれば、気圧の変化によりリンパ液などの体液の流通が変化し、局所にたまった体液が神経を刺激し痛みになるとのことです。

なるほど、漢方の立場でも「湿の病」として湿気が作る病気がありますから理解しやすい説明です。そこで、漢方では「湿の病」に対する薬も存在します。これらは、水分代謝を改善する作用があり神経に対する刺激を解除するのでしょう。ただ、痛む部位がどこなのかにより、使う漢方薬も違ってきます。膝なのか腰なのか、皮膚なのか頭なのか、過去に負傷した古傷なのか、リウマチみたいな慢性疾患なのか、痛みの場所や特徴により使い分けると、漢方薬は効果を発揮するのです。

単なる痛み止めに!と考えて漢方薬を使うと、効かないばかりか副作用が現れることもありますからご用心。また「水分代謝が悪いなら水分摂取を控えよう」とすることはちょっと短絡的です。一部の人はいいかもしれませんが、熱中症のことも考えなくてはなりません。一般的には温めて改善する場合は、汗をかくことがおすすめです。事務職の人は入浴で汗をかくといいでしょう。ウリ科の食物は水分代謝を改善するものが多い一方、冷やし易いので食べ過ぎには注意が必要で、ショウガやシソなどを組み合わせて冷やしすぎないように工夫してください。

とは言っても、ヒトの身体は単純ではなく全体は冷えているけど局所は熱を持っているなどの矛盾した症状もあり、このようなケースは漢方家の腕の見せ所です。治療が上手くいかない時は、この寒熱の取り方を間違えていることもありますし、別な要素が関係していることもあります。ただ、台風や気圧変化で悪化するパターンの大半は、温めて代謝を改善することで軽快しますので、冷房などにはご注意ください。


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