手が痛い・・・

朝晩は涼しくなったものの、日中はまだ暑い日が続きます。ただ9月は台風シーズンでもあり彼岸もあり、天候や気温の変化に体調が乱れやすい時期です。自律神経が乱れやすく、めまい、頭痛、耳鳴り、精神の不安定、喘息、不整脈、胃腸の調子の乱れ、リウマチや神経痛などの痛み・・・、などこの時期に悪化しやすいものです。この時期に大切なことは、規則正しい生活を心がけること、メリハリのある生活を送ることが基本になるでしょうか。

さて、手の痛みの相談が珍しく続いたので、印象的な2人のケースを紹介してみようと思います。
一人は、右手がしびれるような痛みという相談。左右の手を比べてみると、明らかに右手がむくんでいます。こうなると、むくみをきたす原因を考えなければなりませんが、思い当たることはないとのこと。以前この方の親戚でリウマチの人を漢方薬で治した(本当に治ったようです)事があり、その方より紹介されてきました。

慢性に経過していることから、年齢から考えてガンなどにより肩や胸のあたりでリンパ管が圧迫されているように思いました。こうなると、漢方薬で痛みを取るところではありません。まずは、その原因を精査することが優先だと話し、病因で検査をしてもらうことで帰っていただきました。まだ結果は連絡ありませんが、大病でないことを祈るだけです。

もう一人も、知人より紹介されたと言って来ました。近所の内科医院でリウマチを疑って検査を受けたけどリウマチではなかったと。この方は、医院での検査結果を持ってきましたので、見ると尿酸値が少し上がっています。足の痛みもあり、可能性としては痛風かもしれないなぁと考え、説明しました。尿酸値そのものは、やや高い程度なので今から食事に注意すれば薬を飲まなくてもいいのではないかと。痛みの程度も軽度なので、漢方薬よりは食事療法をメインにして、痛みは鎮痛薬を痛い時だけ飲むことにしました。一番安上がりな方法です。
ただ、アルコール性の肝障害も疑われるので、アルコール性の肝臓がんが増加してくる予想があるとお伝えし、痛み以外のアドバイスを加えて経過をみることにしました。

NHKのドクターGをよく見ますが、とても参考になります。この場合も、「手の痛み」という局所だけを見ていたら重大な病気を見逃すことになるかもしれません。医師に比べれば知識の量は何分の一でしょう。でも私らに求められることは、正確な病名を探ることではなく重大な病気を見逃さないこと。そして「治して欲しい」と言われてきますが、今の状態になった生活習慣などを一緒に考え将来の病気を予防することかなと考えます。その上で治れば一番いいので、漢方などを勉強するわけです。

二人とも時間は1時間以上かかっていますが、最初の人は薬を出してないので収入はゼロ、もう一人は鎮痛薬20錠で1000円。これでも、「ドラッグストアより高い!」と言う人もいます。薬剤師が薬を渡すだけの存在なら、自動販売機やネットなど安く購入する方法は、どんどん広まることでしょう。でも、薬は人体に与える作用から「医薬品」として厳しい基準が設けられています。間違った使い方や選び方をすれば、後遺症を残すこともあり、意図的にやれば傷害罪が成立場合もあります。だから、薬剤師に国家資格が与えられていると思うのですが・・・。

「手が痛い」という相談から、少し日ごろの思いを吐き出してみました。


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