子どもの夜泣きへの対応

今晩は皆既月食を見ることができるそうですが、あいにく当地では現在曇っており微妙な感じです。他の地区ではいかがでしょうか?運が良ければ、花見をしながら皆既月食を観察することもできます。新潟県は、まだ桜にはちょっと早いので、せめて月食くらいは拝みたいものです。

先日、某メーカーのサイトに”夜泣き”についての記事がありました。私にとっては20年近く昔のことですから「そんなこともあったかなぁ」程度の記憶ですが、現在実際に夜泣きと格闘している現役世代の親御さんには、まず「お疲れさん」と言ってあげたいと思います。そして、泣き声がうるさいからとイライラしたり、ひどい場合には子供を虐待したり(そんなことをしても解決しないことはわかっているでしょうに・・・、わかっちゃいるけど・・・ですよね)、内縁の夫など居ようものなら事件に発展しそうな状況になったり、自分が眠れないことで体調を崩したりノイローゼになったり、・・・・と当事者の苦悩は察して余りがあります。

このブログを書くからには解決策を提示するつもりですから、何かの参考にしてもらえたら最高です。まず私ら漢方家には、いくつかの夜泣きによく効く漢方薬があります。複数ある中で、どれがいいかはケースバイケースですから専門家にご相談ください。以前は、具体的な薬方名を挙げていたのですが、あまり好ましくないとの指摘で現在は挙げていません。それに、素人判断で試すよりは安全性・有効性とも詳しい専門家に相談する方がベストですから。

漢方薬と言えば、「まずい」「苦い」などを連想される方が多いと思います。でも、意外に甘くておいしい漢方薬もあり、夜泣きに使う漢方薬は飲みやすいものが多いと思います。第一、飲みにくいものを飲まそうものなら逆に酷い泣き方になることだって十分あり得ますよね。だから、安心して相談いただければ、「今までの地獄の日々は何だったんだ」ということになるでしょう。

また、子供は親や養育者の雰囲気を敏感に感じ取りますから、両親、特に母親の精神的な安定はとても重要です。そのために古典と言われる古い本には「母親にも一緒に飲ませると良い」と書いてあり、母子で飲む(子・母・祖母の3代にわたって飲ませた報告もあります)ことで、より確実な効果が得られます。
だから現代医学的には、子供に安定剤や睡眠剤を使うわけにはいかないので、母親に安定剤を処方することもありますが、授乳しているケースでは難しいでしょうね。

心理的な抵抗の強い薬を使わずに、心理療法やカウンセリングを母親に行うこともあります。母親や夫婦に対して介入することで家庭の雰囲気が良くなれば、子供も安心して眠れるというものです。これには、夜泣きが解消することだけでなく、母親や父親の精神的な安定が得られるというメリットや、さらに子供の発達にも好影響を与える可能性があるなど、長期的なメリットも期待できます。

さて今回見たサイト内の記事ですが、睡眠と覚醒のリズムを意識する方法が紹介されていました。例えば夫婦共働きだと夕飯が遅くなり子供の就寝時間もつられて遅くなります。その結果、リズムが乱されて夜泣きしやすくなるとのことです。この視点には賛成しますが、子供の必要睡眠時間は10時間以上で、この時間を確保することは現在の共働き夫婦には難しいのではないかと感じています。かといって睡眠時間を親の都合で短くすれば脳や体の発達に影響が及ぶでしょうし、難しい問題ではありますね。

しかし注目すべきは、「あやしているつもりが起こしていることになってはいないか?」との指摘です。子供にとっての心地よい刺激を通り越して起こすほどの強い刺激になっては逆効果です。この点に関して”寝言泣き”なる言葉を知りました。確かに過去を振り返ってみるとフニャフニャと言っても何もしないで自然とまた眠ってしまうことを経験しています。言葉が話せない子供にとっては大人の寝言に相当する泣き声があるのですね。これを夜泣きと勘違いして過敏に反応して強い刺激で起こしてしまえば、自分で自分の首を絞めているようなものです。

いま、日夜子どもさんの夜泣きと孤軍奮闘している親御さんには、まず生活習慣としての睡眠リズムを見直し、”寝言泣き”の正しい対処(あわてずに様子を見る)を知り、それでも改善しない場合は自らが追い詰められる前に専門家に相談ください。
私のところでは、漢方薬だけでなく、睡眠リズム相談や心理療法・カウンセリングなどの薬を使わない相談も行っていますので、いつでも連絡いただければと思います。



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新潟県長岡市 相談薬局 ひろはし薬局
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