ストレスで起きる下痢や便秘

昨夜、月がきれいだなぁと思ってみたら十三夜でした。だから明日は十五夜の満月ですね。暑いけれど、月でも眺めながら風流な気分に浸ってみるのも悪くないでしょう。イライラ、カリカリばかりしていてもストレスが減るわけではないのですから・・・ね。

胃腸ってストレスに弱い(敏感に反応する)臓器で、胃痛・食欲不振・胃もたれ・ゲップ・胸焼け・胃潰瘍・十二指腸潰瘍・神経性胃炎・・・心因性下痢・腹が張る・おなら(ガス)・便秘・残便感・急な腹痛・過敏性腸症候群・・・などなど色々な症状や名称があります。当然、いろいろな薬も存在するわけで、常備薬として○○胃散、○○胃腸薬などを欠かさず飲んでいる方も少なくありません。?でも、飲めば一時的にスッキリするのでしょうが、薬屋としてはもう少し治る方向へ導きたいものですよね。個人的には、薬に頼り過ぎずに薬以外の方法も取り入れて、より満足度の高い結果を目指したいと考えます。

私は、漢方医学を勉強することで、局所で起きている症状でも全身の状態との関連で考える癖が身に付きました(今の総合診療に近いと思います)。そして、漢方薬と使うことで、病気の原因から遠ざかる方法(具体的で個別の養生法)をアドバイスでき漢方薬を減らすことが可能になってきました(漢方薬をゼロにできれば完治ですよね)。さらに心療内科学会で上手なストレスとの付き合い方を知り、ストレス対策もアドバイスできることで、もっと自然で確実な治り方・再発防止策を提供できるようになってきたと感じています。

今回は、腸のストレス疾患の代表と言える《過敏性腸症候群》について。何回も下痢でトイレに駆け込む、急な腹痛に襲われる、腹が張って苦しい、おならが頻繁に出る、何日も便が出ない、便が出てもスッキリしない、下痢になったり便秘になったりする、・・・など検査で腸に異常はないものの症状が無くならない、このような悩みを抱えている方は大勢いると言われます。
検査で異常がないので、ガンや潰瘍などの器質的な病気ではありません。しかし現在の検査の盲点で、腸の動き方(機能)を調べることは大学病院くらいでないと行っていないでしょう。そうです、ストレスでおかしくなるのは器質(臓器)ではなく機能(働き)なのです。

現代医学は、近年になってやっと機能性疾患に対して研究し治療法を開発してきました。でも中心は器質性疾患であることに変わりはありません。器質性疾患に対し優れた現代医学と機能性疾患が得意な漢方医学、大雑把にこのような表現が良く使われます。ストレスで機能が乱れた時に漢方薬はよく効きますし、満足度も高いと実感しています。過敏性腸症候群に対しどんな漢方薬があるのか、病名では決まらないのが漢方の歯がゆい所なのですが、同じ病名でも症状は人さまざまですからオーダーメイドの漢方相談で確実な満足度を実感していただきたいと思います。

その上で、どのような状況や体調で症状が出やすいのか、日頃の生活を振り返りストレスや生活スタイルのチェックをすることで、共通したパターンが見えてくることでしょう。そのパターンを変えることで症状にも変化が現れるものですから是非振り返ってみましょう。ここで、「生活スイルの変更は出来そうだ、でもすとれすは・・・?」との疑問が湧いた方は、心療内科医に相談してください。本物の心療内科医ならストレスと病気の関係を上手くほぐしてくれるはずです。私も日本心療内科学会でいろいろな知識・スキルを身に付け、ストレスとの上手な付き合い方をアドバイスできるようになりました。自律訓練法を始めいろんな方法がありますので遠慮なく相談ください。

最近の私の相談は、漢方薬をベースに自律訓練法を紹介し(興味を持った方には教えます)、ストレスを産みやすい思考回路に変化を起こすような会話(カウンセリング?)をしています。このパターンができあがってから、印象ではあるものの満足度は上がり再発率も低下しているように感じています。今後は、このパターンにもっと磨きをかけたいと思いますし、理解を促す資料を作りたいと考えています。

私ら医療人にとって速やかに症状や苦痛を除くことは最優先ですが、治った後は薬を減らすことも重要です。さらに薬を使用しなくても(あるいは最少限の薬で)再発しないようにすることは理想であっても目標とすべきと考えています(ただ実現可能な理想だと感じています)。
「ストレスは無くならないから一生治らない」と考えている貴方、漢方専門家や心身医学家に一度相談してみてはどうですか?当薬局が近い方は当薬局へどうぞ。



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新潟県長岡市 相談薬局 ひろはし薬局
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