尿路結石を消すには

現在、苦手な決算書類の作成作業をしています。「う〜ん、今回も大赤字かぁ・・」と悲しい気持ちになりながらも、経費を見直せないか分析してますが、調整可能?な科目に研修費及び研修に伴う旅費交通費があります。とは言っても、最新の情報や新しいスキルを身に付けるために必要だと思って参加しているのです。売り上げが急上昇すればいいものの、なかなか難しい問題です。
最近もアルコール依存症?らしき相談を家族の片から受けました。今までは「本人が治す気にならなければできません」と断ることしかできなかったものの、家族療法(システムズアプローチ)や動機づけ面接法の視点やCRAFTおよびSMARPPなどのプログラムの観点からアドバイスすることができますし、医療に結びつけることも不可能ではないと思えるようになりました。困っている方に希望を与えることができると考えています。このような知識は、学会や研修会に参加したりワークショップで身に付けてきたものですから、必要なことに変わりはないのですが・・・。
まぁ、いろいろな相談を受けるのが漢方薬局であり、いろいろな悩みを聞くのが心理カウンセラーの役目ですから、日々バラエティ豊かな相談と格闘させていただいています。

さて、珍しくはない相談ですが、時折「石を消す漢方薬はあるか?」と来られます。大抵は民間療法としてのク○ヤ○ギ(このくらいの表記はOKかと)を求めてくるわけです。私は○ン○ンソウをお勧めすることが多いのですが、本来なら漢方薬を組み合わせたい所ですね。ここで、漢方薬と民間薬の違いを簡単に説明します。民間薬とは、いわゆる植物療法とほぼ等しく考えていただければいいでしょう。1〜2種類の薬草を病名を目標に使用します。腎臓結石にク○ヤ○ギや○ン○ンソウといった類ですね。一方、漢方薬は病名はあくまでも参考で目標にするのは体質の方です。しかも、通常は5〜7種類程度の薬草(生薬)を一定のルールのもとに使用しています。

私が一般の方に説明する時は、民間薬は全身に拡散し、体質に合わせた漢方薬は病んだ局所に薬効が届くようルートを確保する(全身のバランスを整える)とイメージしてもらいます。経済政策で言うならお金を全員にばら撒くのが民間療法、困っている人だけに集中的に届けるのが漢方療法となるでしょうか。
ですから漢方薬と組み合わせると、結石を溶かしたり排出したりするク○ヤ○ギや○ン○ンソウの薬効を、体質に合った漢方薬が結石のある部位に届けることで効果が倍増するわけです。実際に、東洋医学会でも漢方薬との組みあわせが効果的であったとの報告が多数あります。

私も元従業員が尿路結石の発作で苦しんでいた時に○苓○という漢方薬で発作を抑えた経験をもっています。このピンポイントで薬効を届ける作用を活用してク○ヤ○ギや○ン○ンソウなどの結石に効果的な民間薬(薬草類)を使用すれば、短期間で効果が認められやすいと考えます。もちろん、漢方的な体質の見極めには、専門的な知識と経験が必要ではあるのですが。

その上で、最近の情報も絡めて生活のアドバイスをすることになります。尿路結石の場合、大半はシュウ酸カルシウムの結晶が結石の主成分かと思います。シュウ酸は主に野菜から摂取していますが、悪いのは野菜のアクの部分に多く含まれますから、アク取りを充分するだけで危険性は減らすことが出来ます。野菜を無理に減らすことは、野菜のメリットを考えると得策ではありませんからね。また、カルシウムを積極的に摂ることも重要です。食品中のカルシウムが消化管内で野菜のシュウ酸と結びつくことで体内にシュウ酸が吸収することを抑えることが出来るのです。結石にカルシウムはいけないと誤解している方も多いのですが、もう10年以上も前に常識は変わっているのです。

暑い夏場は特に尿が濃縮されやすいために(濃縮されるとシュウ酸カルシウムの結晶ができやすくなります)多量の水分摂取も推奨されますが、これも漢方的には全員に推奨するわけにはいきません。過量の水分摂取で体調を崩すような人(漢方で言う、水毒・痰飲などの病気)は、やはり限度がありますから。

七転八倒すると言われる疝痛の結石発作ですが「のど元過ぎれば熱さ忘れる」で、今までの経験では相談した方はほとんと継続していません。効果が無いとは思わないものの、痛みが無くなるとモチベーションを維持することが難しくなるのでしょうね。動機づけ面接法の出番かもしれません。


漢方薬心療内科相談・心理カウンセリング・皮膚科の病気・生活習慣病不妊
新潟県長岡市 相談薬局 ひろはし薬局
http://hirohashi-pharma.sakura.ne.jp/ (アドレスを変更しました)

過去のブログの主なものはホームページにリンクを貼ってありますから、見たい記事がありましたら《ひろはし薬局のホームページ→過去のブロ
グ》から探してみてください。(現在の更新はしてませんが・・・)
  あるいは⇒http://www3.ocn.ne.jp/~hirohasi/sub6.htm

メールは《Re:タイトル》でお願いします。メールマガジンの申込も随時受付中
     ⇒8hirohashi@gmail.com

薬事法の関係で、具体的な薬品名は表示を控えています。お知りになりたい場合は、直接ご連絡ください。

講演の依頼に関しては、ホームページに掲載してある講演内容を参考にして、お申込下さい