疲労と甲状腺と女性と・・・

今月の休日は、学会や研修会で全て埋まっていました。25日は今月最後の日曜で、所属する薬局協励会のブロック大会が八王子で行われます。この日を過ぎれば、ちょっと自分の時間が作れます。
それにしても、今年は階段を下りるように気温が下がっています。それもかなり急な階段のように感じますが、皆さんはいかがですか?このスピードに身体が追いつかない人も多いのではないかと案じています。日中の活動と夜間の休息とのメリハリでリズムの乱れを起こさないよう気をつけましょう。

さて、18日に参加した漢方三考塾で、経絡の理解が少し深まりました。まだ、完全に理解したわけではないのですが、頭の中でゴチャゴチャしているのを整理すれば、漢方相談の効果が更にアップするでしょう。ただ、講師にも言われたのですが、その前に読む本があります(だから、今しばらく時間がかかります)。でも、身体の中で起きていることが漢方的にクリアになれば、もっと根本治療的な漢方薬の運用が可能になり、今まで悲しい思いをさせたようなケースにも対応が可能になると信じています。そのために、時間とお金をかけて出かけているわけですね。

そして、19日(月)は新潟で女性医学研究会が開かれました。事務局の風間先生からは毎回案内を頂くので、必ず参加するようにしています。今回は更年期障害を中心に独協医大産婦人科教授の望月善子先生の講演を聞いてきました。更年期はエストロゲンの減少により自律神経症状などの多彩な(300種類もあるとのこと!)症状が現れやすくなります。治療法としてのホルモン補充療法や漢方薬に新しい話題はありませんが、心身医療で言われる、身体だけでなく、心理的・社会的・実存的な総合的な観方が必要なことを再認識しました。
その中で、心理面では”うつ病”の存在があれば、うつ病の治療をしっかりすること、甲状腺の異常があれば甲状腺の治療をしっかりすること、を強調されていました。当然と言えば当然なのでしょうが、思い込みは時に過ちにつながるということですね。

で、本日のタイトルにつなげたいと思います。女性ホルモンや甲状腺ホルモンなどの内分泌系(ホルモン系)・自律神経系・免疫系は互いに密接な関係性があり、例えば内分泌系の異常から自律神経の乱れや免疫の異常が起こったりします。これらをシステムの乱れとして漢方では考えてゆきますし、パーツのトラブルと考えると現代医学的になります。どちらが優れているかの議論をするのではなく、視方・捉え方の違いがあるので漢方治療でうまくいかなければ現代医学的治療をすればいいし、その逆もあるわけです。

そして、何故か女性は更年期の有無にかかわらず、甲状腺の病気や自律神経系の症状がでやすいのです。慢性疲労の原因が甲状腺の病気だったり、ストレスから甲状腺機能が異常になることも明らかになっています。免疫分野からの研究も進んでいるようですが、治療に結びつくのなら何でも(理論があるものに限る)利用したいものです。私ら薬局でできることには限りがありますが、限りある少ない資源で最大の効果を上げるように勉強してきました。今、内分泌系・自律神経系・免疫系のシステムには、漢方薬からのアプローチに加え心理面からのアプローチができます。

うつ病に対する心理療法の効果は誰もが理解していることと思いますが、自律神経系に関しては自律訓練法やヨガなど、免疫系に対して笑いや気分・体温・睡眠リズムなどが影響します。薬物療法以外のアプローチがあれば、少ない薬で効果を上げ薬の中止もしやすいなどのメリットが得られますし、医療費の削減にもつながると考えます。

実際に、今現在、漢方薬を廃止に持って行くことがかなりスムーズになったと感じています。これは心理アプローチを身に付けたからだと考えています。このスキルを、日頃の健康法に、あるいはガンに対するサイコオンコロジーなどに活かせるようアレンジしています。
疲労や睡眠リズムなど、日頃無理して気にも留められないことが多いサインですが、内分泌・自律神経・免疫系のシステムに大きな影響を与えていること、それは特に(理由はわからないものの)女性に起こりやすいこと、そして治療法として、身体のシステムを立て直す漢方薬、心理面からアプローチする心理療法・カウンセリングなどが当薬局でもできるので、身体の発するサインを見逃さないようにしてもらいたいと思います。



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新潟県長岡市 相談薬局 ひろはし薬局
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