アカギレ・床ずれ・外傷などを早く治す法

立春も過ぎ、暦の上ではすっかり春になりました。先週のドカ雪があったものの今冬は比較的暖かく、何となく日差しも春らしい柔らかさを纏ってきたように感じます。春は嫌いな季節ではありませんが、農作業が始まり忙しくなることと体力的にきつくなってきているため、今一つ好きになれません。でも、除雪作業から解放されると考えれば嬉しいですね。新潟県でも春は確実に近づいています。

唐突ですが、私は毎年かかとにアカギレができます。家では基本的に裸足で過ごすために足裏の皮膚が乾燥するのに加え、かかとの皮膚が厚いためパックリと割れてくるのです。前兆はあるのでクリームを塗って予防策を講じるのですが調子が良かったり気を抜いたりして真面目に保湿しないのが高じて、結果的にアカギレを作ってしまうのです。自業自得なので愚痴も言わずに、自身の怠け癖を反省するのです。

ただ、私には強い味方がありまして、アカギレに私が作った軟膏を塗り込むと2〜3日で傷口は塞がって痛みもゼロになるのです。私が使うのは生薬シコンとトウキの成分が入った漢方軟膏です。肉芽組織の盛り上がりに優れているため傷口が早く塞がります。切り傷・すり傷・火傷などあらゆる外傷におすすめしています。
傷が回復するには栄養状態も関係しますが、生薬トウキの働きで傷の回復に必要な栄養補給がスムーズに行われるのだろうと考えています。

また傷口を軟膏でカバーすることは湿潤環境を保つことになり、最新のモイストヒーリング・ラップ療法と同様の環境を作ります。モイストヒーリングは、従来の「傷は乾かして治す」という常識を逆転させた考え方で、乾かさない・消毒しないことで傷が早くきれいに治るようになりました。消毒が全て悪いことではありませんが、キレイな傷にまで消毒する必要が無いと言うことです。必要が無いと言うよりも、正常な細胞まで障害して回復を逆に遅らせていることがわかりました。正に目からうろこです。

さて、なかなか治りにくい傷といえば褥瘡(床ずれ)があります。傷の回復には栄養状態が良好でないといけません。褥瘡ができる場合は、大抵全身の栄養状態が悪くなっており、傷を治す力そのものが衰えていることが多いのです。ですから傷の処置だけでなく全身の栄養状態を改善させなくては上手く行きません。このことは褥瘡ができるということは栄養状態が悪化していることを意味しますから、褥瘡を予防するには栄養状態を良好に保つことが重要なのです。

栄養状態を改善するために、漢方薬や栄養剤を使うこともありますが、まずは食事内容の見直し・咀嚼嚥下機能の評価などが優先されます。でも咀嚼や嚥下機能の低下を予防する目的で漢方薬を使うこともあり、全身状態や今後の経過などを総合的に評価して栄養状態を良好に保てれば褥瘡の予防にもなりますし回復も早く出来ると思います。

栄養状態に関して言えば、”糖尿病”があると傷の治りが遅くなることが知られています。病歴が長いほど、血管の劣化がすすみ栄養を運ぶ血流が十分に確保できないことが理由と考えられています。また化膿しやすいこともあり、糖尿病の方は傷を作らないようにチェックを怠らないようにしましょう。
そして、何よりもケガをしないように日々注意したいものです。


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