漢方薬を飲むとキレイになる人が多い

上越市出身で現在は久留米大学医学部教授の山岸昌一先生の著書「老けたくなければファーストフードを食べるな」を最近購入しました。非常にわかりやすい文章で読みやすく、以前に講演で聞いた内容の復習になります。もちろん一般の方に向けて書かれた本ですので、どなたにも理解しやすいと思います。ファーストフードを食べない人も役立つ内容になってますので、老けたくない方や老化を遅らせたい方は一読をお勧めします。老化とは何か?山岸先生は糖尿病の専門家として”糖化”を原因の一つとして挙げています。肥満・糖尿病などと関係が深い”糖化”のコントロールが老化防止のキーワードとして重要ですから、どのような生活習慣をすれば良いか、読み終わったら改めてアップしようと思います。

さて、老化を意識するのはどんな時でしょう? 体力の低下、持病の増加、排尿トラブル、男性なら脱毛の進行や精力の減退、女性なら閉経やシミ・シワの増加、など色々あります。自分では老いを感じていても他人から指摘されると、腹が立ったり悲しくなったりします。でも実際に、老けて見える人は老化も進んでいるとの研究結果もあるくらいですから、外面の老化と内面の老化は比例するようです。

とすれば、逆もまた真なりで、外面が若々しい人は内面も若いということになります。外面の若さ(見た目の若さ)は、女性であればシミやシワが少なく肌艶が良い状態と言えるでしょう。美容を科学することは、肌すなわち皮膚を科学することになります。皮膚科学は私の得意とするところでもあり任せていただきたい所。皮膚の健康にはバリア機能・血行・発汗・全身状態などが関係してきます。

色々な要素が関係することは皮膚に限ったことではありませんが、バリア機能としてのスキンケアの重要性以外は軽視されているような気がしてなりません。スキンケアの方法も皮膚科学の立場から見ると???な内容もあったりするものの、今回は血行・発汗・全身状態に注目してみましょう。

今回のタイトルは、私の漢方相談の経験をふまえて決めました。私のところには、様々な心身の悩みで相談に来られます。直接皮膚とは関係なく、婦人科系の相談でもない、それでも何故かキレイになる人が多いのです。10年近く前でしょうか「漢方薬を飲んでいると肌の調子がよい」と、ある相談者から言われました。その時は「そんなこともあるのかなぁ」程度の印象だったのですが、それ以来同じような感想を何人もの女性から聞きました。

例えば漢方薬は全身状態を改善します。「皮膚は内臓の鏡」という有名な言葉があるように全身状態の改善は皮膚の栄養状態を改善し老廃物による悪影響を減らすことでキレイを作っているのでしょう。老廃物の解毒・排泄に重要な肝機能・腎機能が良くなれば、排泄器官としての皮膚には老廃物処理の負担は無くなりますから、ベストコンディションを保ちやすくなります。また、漢方薬を長期間続けることで、腸内環境に変化が出て皮膚に好影響を与えていることも考えられます。

また多くの漢方薬は血流を改善する作用もあるため、皮膚の血行が良くなり皮膚の栄養状態が改善し、皮膚の新陳代謝がスムーズに行われることもあります。特に皮膚に関係する血管は毛細血管を中心とした小さい血管が多く、細かな血管の微小循環を改善する作用は漢方の駆オケツ作用として知られていることからも、漢方薬は皮膚の血流を改善しやすいのでしょう。

そして発汗することは、老廃物を排泄し皮膚に潤いを与え(保湿)皮膚のバリア層を形成することになります。しかも全身状態が改善し血流が増加すれば、質の良い発汗が行われますから、その効果は何倍にも増すことでしょう。先日参加してきたアトピー性皮膚炎治療研究会でも発汗の重要性を再認識せざるを得ないくらい、皮膚の健康にとって重要な機能です。

このような種々の作用が働いて、悩みの内容に関わらず、漢方薬を飲むことで皮膚(肌)が健康になり、キレイになってゆくのではないかと考えています。嬉しい副作用かも知れませんね。そして、当然のことながら身体の中でもアンチエイジングの変化が起きているのですから。


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新潟県長岡市 相談薬局 ひろはし薬局   廣橋義和(薬剤師・心理カウンセラー)
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