忘年会シーズン、二日酔い対策と肝臓の保護

 日馬富士貴ノ岩の事件が連日ワイドショーを賑わしており、いささかテレビから遠ざかっている自分がいます。初めの頃の報道では「ビール瓶で殴った」との情報もありましたが、最近の報道では「ビール瓶では殴ってないらしい」に変わりつつあるのでしょうか。私は、あちこちのテレビ局をウィンドウショッピングよろしく渡りながら見てますから、どれが真実に近いのか皆目見当がつかない状況です。しかも時間がたてば当事者はじめ周囲にいた関係者の記憶もあやふやになるものです。だから、事実は△△でも「○○ではなかったですか?」とか「本当に△△で間違いありませんか?」などと言われれば何となく○○で整合性がとれるように記憶はすり替えられてしまいます。これが冤罪の原因になったりすることは周知の事実で、このことを念頭に現在の捜査は進められているはずです。

 ただ本を正せば、「理性が働らなくなるほど飲まないようにしましょう」となります。でも全く酔わないのなら飲む必要などないかも知れませんから、程々に飲んで楽しく宴会が送れるように私なりの対策をお伝えします。対策は大きく3つあり、まず宴会をメンバーと楽しく過ごせること。2つ目は飲んだアルコールを速やかに解毒・排泄して二日酔いにならないこと。3つ目はアルコールを処理する肝臓を元気にさせることです。

 宴会を楽しく過ごすには、まず自身の酔い方のパターンを知ることが必要です。その上で自分が楽しく飲めるペースで飲めばいいわけですが、他人には他人のペースがありますから「アルハラ」とならないよう配慮も忘れないようにします。宴会前の「ウ〇ンのちから」や「ヘ〇リ〇ゼ」は私はお勧めしません。やはり宴会前はアルコールの吸収をコントロールするため開始早々に脂肪や動物性たんぱく質が豊富なつまみで調整したいものです。無ければ線維性の食物で代用も可能ですが、アルコールの吸収を緩やかにして一気にあ悪酔いしないためですから、飲み方も最初はゆっくりと始めます。その後は酔い過ぎたらペースを落として理性が働く範囲で楽しく過ごせればと思います。いつも酔い過ぎの傾向があるのなら「ウ〇ンのちから」を早々に飲む方が良いようですね。

 続いて吸収したアルコールの解毒・排泄について。宴会に続いて2次会に参加されるなら、この時に「ウ〇ンのちから」や「ヘ〇リ〇ゼ」を飲んだ方がよいと考えます。帰宅する場合も同様ですが、2次会以降はアルコールの解毒・排泄が大きな課題となります。さらに酔いを深めるというのは身体的にも問題ですが、社会的な問題も発生する可能性があり注意が必要です。ですから、アルコールの解毒に役立つ牛黄や熊胆やタウリンなどが効果的で、ウコンは肝臓の血流を促し解毒スピードを上げるように働きますから組み合わせると更に効果アップが期待できます。このとき肝臓はアルコールを解毒しながら肝臓自身も傷つくことになり、多くの肝臓細胞が壊れるほど肝機能の数値(ALT、AST、γGTPなど)は高くなります。

 壊れた肝臓細胞を再生させるには減量が必要で、その原料は食事から得ることになります。主な原料はタンパク質ですから良質なたんぱく質をつまみにすることが重要となります。このたんぱく質の補助としてアミノ酸が使われ「ヘ〇リ〇ゼ」や「レ〇コ〇ル」などがあります。なので、宴会でアルコール処理に働き傷ついた肝臓細胞を早く再生させるには、1次会後、2次会・3次会と行ったなら寝る前に、翌朝起床してからと、このようなタイミングが効果的だと考えています。

 私が宴会前の「ウ〇ンのちから」や「ヘ〇リ〇ゼ」をおすすめしないのは、接待などの酔えない宴会なら別として肝機能がよくなる分いつも以上に飲み過ぎる可能性があるからです。その結果、肝臓に余計な負担をかけて多くの肝細胞を壊し、悪酔い・二日酔いの可能性が高くなるのを心配しているのです。時間薬理学というとオーバーかもしれませんが、せっかく身体のために製品を使うならその製品の能力をフルに発揮させたいと思うのが薬剤師としての性分なんでしょうね。

 年末・年始とアルコールに触れる機会がたくさんある時期です。健康に配慮し周りと楽しく語り合えたら最高ですね。


漢方薬心療内科相談・心理カウンセリング・皮膚科の病気・生活習慣病不妊
新潟県長岡市 相談薬局 ひろはし薬局   廣橋義和(薬剤師・心理カウンセラー・新潟薬科大学臨床教授)
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