頭痛と自律訓練法

 明日4月1日は、エイプリルフールです。昨年の4月1日に書いたブログは、私のハワイ留学妄想が思いも寄らず大反響で、多くの方から連絡を頂きました。お騒がせして申し訳ありませんでした。ということで、明日はどんな大ホラが出てくるのかわかりませんが、ユーモアを楽しむゆとりも大切にしたいものです。

 では真面目に。頭痛の多くを占めるとされる緊張型頭痛、片頭痛とのミックスも珍しくないようで、とにかく頭痛と緊張は関係が深いのです。緊張も肩凝りなどの筋肉が緊張するものだけでなく、精神的な緊張(いわゆるストレス性か)も含みます。また慢性化することによる緊張の悪循環も重なり、慢性化から抜け出せなくなることも多いようです。

 ですから、頭痛に対して一時しのぎで頭痛薬を使うのは構いませんが、継続的に頭痛薬に頼るのはおすすめできません。頭痛薬も1ヶ月の使用回数が10回を超えてくると薬物性頭痛という新たなタイプの頭痛が加わることにもなります。こうなると、何のために頭痛薬を飲むのかわからなくなりますから、私ら薬剤師は薬剤性頭痛を作らないよう注意ながら相談に当たらなくてはなりません。

 そこで、多くの頭痛に関係する緊張を和らげる方法を頭痛薬・漢方薬とともにアドバイスすることが大切だと特に近年は考えているのです。具体的には、筋肉の緊張に対しては頭痛体操やストレッチやラジオ体操などを紹介しています。ちょっと専門的になりますが、漸進的筋弛緩法を紹介することもあります。精神的な緊張に対してはストレス源に対してのカウンセリングや心理療法をすることもありますし、ストレス反応の仕組みを説明するだけで納得する方もいるので、どちらにしても薬だけで終わらせるつもりはありません。

 慢性化した悪循環も基本的にはストレス反応と同じなので、悪循環からの脱出法として自律訓練法を紹介することも増えています。自律訓練法のメリットは、自分で身につけるスキルなので、一旦身につけてしまえば、いつでもどこでも実施することができる点でしょう。自律訓練法を身につけたことで、人生が大きく変わったケースも大げさではありません。

 最近、使い過ぎで問題となっている安定剤(特に依存性ありとしてベンゾジアゼピン系薬剤は注意喚起されています)を減らす手段として、当薬局では漢方薬からの卒業を目指す過程で、自律訓練法は有用だと感じています。デメリットは、自分で練習しなくてはならないところで、ある程度のモチベーションが必要だと思います。また、受動的注意集中など文章や動画では理解しにくいところもあり、当薬局では自律訓練法のレッスンをしています。

 自律訓練法のレッスンを終了された方は、皆さん満足されており、もちろん薬にも頼らない生活をほとんどの人が送っています。薬の使い方としては、最小の使用量で病気や症状が改善すればいいので、経営的にはマイナスですが良質な相談を提供できていると思っています。極端な話、薬を全く使用しないで問題が解消して、何かしらの料金が頂ければ、副作用を心配することもなく医療費もかからず慢性化の悪循環も生まれないのではないかと妄想している私です。
 エイプリルフールのイブですから、ちょっと現実的な妄想を語ってみました。



漢方薬心療内科相談・心理カウンセリング・皮膚科の病気・生活習慣病不妊
新潟県長岡市 相談薬局 ひろはし薬局   廣橋義和(薬剤師・心理カウンセラー・新潟薬科大学臨床教授)
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