メニエール病としもやけ

 暖冬との予報とは言え、想像以上の暖かさに恐ろしさを逆に感じます。
オーストラリアの森林火災も驚きですが、夏~秋の梅雨・猛暑・台風が
どのようになるのでしょうか?憂いてばかりでなく必要な備えなど、できる
ことに取り組みましょう。

 メニエール病は、激しいめまい発作に吐き気や耳鳴りを伴う疾患です。
その病態は内リンパ浮腫とされ、東洋医学的にも水滞(水毒ともいう)を
改善する漢方薬でよく治ります。脳に原因がない末梢性めまいは、本当に
漢方薬がよく効くので、相談時のストレスが少なく済んでいるのです。

 ただ漠然と「なぜ内リンパ浮腫が起こるのだろうか?」と、ずーっと
考えていましたが、特に調べることもしなかったわけです。たまたま
JCHO東京新宿メディカルセンターの石井正則先生の講演資料を見つけ
なるほどと思ったので概略を報告します。

 石井先生は、メニエール病としもやけの共通点として、交感神経系の
亢進をあげて説明しています。メニエール病では精神的ストレスなどに
より、しもやけでは寒冷刺激により、交感神経系が亢進し末梢血管が
収縮し、そのため血漿成分が漏れ出して浮腫が生じるといいます。

 しもやけで指先が腫れるのと同様の現象が内耳で起こっているのです。
一般的には、その浮腫を治すために薬物療法が行われるわけですし、
東洋医学的には水滞(水毒)を治す漢方薬を使います。

 メニエール病のより根本的な治療として、交感神経系の興奮を抑える
ために石井先生はヨガをすすめていますが、マインドフルネスや自律訓練法
でも構いません。要はCAN(脳と自律神経系のネットワーク)に働き
かけて交感神経系の興奮をブロックすればいいのです。いわゆる
ラクゼーションになります。

 実際に、メニエール病の発作直前は交感神経系の活動は通常状態に比べ
50~100倍に高まっているとのデータを示されています。恐るべし、
精神的ストレスですね。ヨガでもマインドフルネスでも自律訓練法でも、
練習して上達すれば、いわゆるストレス病もコントロールが可能になると
私は考えます。

 3日坊主でも、いいじゃないですか!また続けましょう。

 

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 長岡の相談薬局・ひろはし薬局
  薬剤師・心理カウンセラー(公認心理師)  廣橋 義和

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