便秘と経済

 今、新型肺炎ウィルスの話題で全世界が大変な状況になっています。
文明の発達した現代グローバル社会とは、新しいウィルスの出現によって
大混乱になる社会なのですね。

 今回の新型肺炎騒動により、観光産業を中心に経済的な影響を大きく
受けているとのこと。収束した後に、その影響額が示されると思いますが、
どのくらいになるのか私には想像もできません。

 どんな病気も、直接的な出費を伴います。医療費や薬品代ですね。
その他にも、会社を休めば収入が減りますし、休まないにしても仕事の
能率が低下することによる収入減など間接的な損失もあります。その点で
言えば、今回の新型肺炎による損失は莫大になるわけです。

 では便秘なら、どのくらいの損失になるのか。その額を出した研究が
あります。兵庫医科大学の三輪洋人先生がアメリカ消化器病学会で発表
した「慢性便秘症に対する健康関連QOLと労働生産性に関する研究」
(2019年)です。

 それによると慢性便秘のある人は、1年間の損失額が122万円に
なるということです。「そんなに!」と思われるでしょうが、慢性便秘
がある人には、パーキンソン病や糖尿病などの病気を併せて持っている
人も多く、それらの病気の影響も含まれるようです。

 ただ、だからといって便秘を放っておいていいわけではありません。
パーキンソン病も糖尿病も腸内細菌叢の影響が発症にかかわるとの研究
もありますので、やはり便秘対策は重要です。

 一般的に、便秘薬の値段は安いものです。最近、発売された医療用の
便秘薬は意外に高価ですが、それでも他の治療薬に比べれば安価と言え
ます。ただ、市販の便秘薬は刺激性下剤が多く、習慣性が問題になって
います。

 そこで、当薬局では、便秘薬の減量プログラムに従って刺激性下剤の
使用量を減らす取り組みをしています。最終的には、ビフィズス菌
乳酸菌や納豆菌などの製剤だけになるよう生活上のアドバイスを行って
います。腸内環境の改善が、便秘による支出額を大幅に抑え、健康度を
高めることにつながると思うのです。 

 

  漢方薬東洋医学の相談、心療内科と心の相談、丁寧な説明
 長岡の相談薬局・ひろはし薬局
  薬剤師・心理カウンセラー(公認心理師)  廣橋 義和

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