新型コロナウィルス騒動で、春らしい雰囲気をあまり感じることなく、
間もなく6月を迎えます。それでも、田植えも終わっていますし、日差しも
夏のような強さです。月日だけは、川の流れのように、過ぎてます。
さて、宣言解除といっても、今までのように外で自由に活動できるわけでは
ありません。そのために、どうしても視点のベクトルは内へ内へと向かう
ようになります。私なりの解釈ですが、外に向かうベクトルが減るために、
エネルギーの発散が不十分になり、いわゆるストレスが溜まってしまいます。
その影響として、イライラや睡眠障害などの症状は、誰にでも起こり得る
のです。新型コロナウィルスに対する不安は、それらの症状をさらに助長し、
慢性化する可能性もあります。SNSが炎上しやすいのも頷けますが、違う
発散の方法があるのではないでしょうか。
一方、小児では言語力の不足により、身体症状や態度にその影響が現れ
やすいものです。腹痛、食欲不振、不眠、チック、友達とうまく遊べない、
キレやすい、イジメやけんか、原因のない不登校、・・・など。
不安に対しては、親子のコミュニケーションやスキンシップなどが
おすすめです。そして溜まったストレスを外向きのベクトルに乗せて
上手に発散させたいものです。
汗を出す、声を出す、大便を出す、などはベクトルを外向きにする
ものだと私は考えます。入浴で汗を出す、おしゃべりをする、歌を
歌う、なども外向きのベクトルですね。
場合によっては、漢方薬がその手伝いをすることでしょう。
内向き、外向きのベクトルは、家族システムでも見られます。何故か
家族関係がギクシャクしているようなら、ベクトルの向きが変わった
のかもしれませんね。でも、誰が悪いわけでもないのです。
もしも、そんな状況で右往左往しているのなら、解消のヒントは
家族療法やシステム論にあります。薬剤師としてではなく、心理師と
して何か役に立てることでしょう。
新型コロナウィルスは長期戦を想定すると、「力強さ」よりも
「しなやかさ」が重要となります。親子そろって肩の力を抜いて
みましょう。ストレッチやマッサージなどもいいですね。
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薬剤師・心理カウンセラー(公認心理師) 廣橋 義和
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