自閉症を食事で治す取り組み

 今週10日のNHK逆転人生「宗教2世」を見ていたら、皮膚科医の上出良一
先生が出ていました。上出先生は、現在オンラインでアトピーカフェを定期的に
開催され、当薬局もこれに倣ってオンラインサロンを企画しています。

 上出良一先生より「逆転人生に登場するよ」と案内をもらっていたので、
アトピーカフェが取り上げられるのかと思っていたのですが、宗教2世の作家
さん中心のテーマでしたので、数分だけアトピーカフェの場面が取り上げられた
だけでした。再放送もあるようですので関心のある方はご覧ください。

 さて、本題です。発達障害(神経発達症)は、近年増加している疾患です。
自閉症アスペルガー症候群ADHD、などが含まれ、増加の理由は不明
ですが、都市伝説として様々な原因が挙げられています。あくまでも根拠が
ない伝説ですので、振り回されないようご注意ください。

 原因がわからないので根本的な治療法もありません。したがって、対症療法
として薬物療法が行われることもあります。聖マリアンナ医科大学の小野和哉
先生が「際立ち」と表現しているように、発達障害の症状は環境・状況により
目立ったり目立たなかったり変化します。ですから、周囲の関わり方が重要と
考えられています。

 ただ、まったく解決策はないわけではありません。いろいろな角度から
研究されてますが、私が注目している方法に「食事からのアプローチ」が
あります。京都府立大学の井上亮先生の報告によると、水溶性食物繊維を
食事に混ぜて摂取してもらったところ、問題行動が減少したとされます。
(Clin Biochem Nutr.;64,3,:217-223, 2019)

 調べてみると、腸内細菌叢が変化し炎症性サイトカイン(IL6、TNFαなど)が
減少していることがわかりました。腸―脳相関は、腸の状態と脳の機能が関連
しているとして既に広く知られた事実ですが、自閉症などの発達障害においても
関連が認められたことになります。

 食物繊維であれば、医薬品のような副作用を気にすることなく継続できる
ので、多くの方が取り組みやすい方法です。食物繊維以外にも、可能性のある
食材や食品成分の研究が進められていると思われますが、生活リズムや睡眠
からアプローチされたりコミュニケーションを工夫したりと、医薬品以外の
試す方法に、もっと注目しても良いのではと考えています。

 

 

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