頭痛薬の減らし方

 慢性頭痛で悩んでいる人は、国内に数千万人と推定されています。その
大部分は、薬局・薬店・ドラッグストアで鎮痛薬を購入し、頭痛を抑えて
います。この内、何割の人が医療の専門家に相談やアドバイスを求めて
いるかはわかりませんが、かなり少数だと感じています。

 

 大阪の開業医T医師は、自身のコラムの中で「市販鎮痛薬の使用過多に
よる薬物乱用頭痛」を問題視しています。それだけ鎮痛薬に依存している
人が多く受診されているのでしょう。そして、私も同様の印象を持って
います。

 

 頭痛薬に依存する理由は、頭痛のタイプや重症度により頭痛薬の効果が
足りず使用量や回数が増加する場合と、頭痛を悪化させる要因への関与が
不充分なために使用量・回数が増加する場合、そして市販薬の問題として
配合されている鎮静成分に対する依存から頭痛に関係なく使用量・回数が
増えてくる場合が考えられます。

 

 具体的には、頭痛薬を飲んだ日数が1ヶ月間に10日以上で薬物乱用
頭痛(鎮痛薬依存性頭痛)の可能性があり、15日以上でほぼ確実だと
言われます。この10日以上に該当する人が、意外に多い印象を抱いて
いるのです。

 

 まず、依存していようが使用過多であろうが、今ある頭痛をきちんと
抑える必要があります。使用している頭痛薬を確認し、頭痛について
詳しく訊いて、適切な薬を選びます。この時、当薬局では、漢方薬
なることが多いです。

 

 そして、頭痛の悪化要因・発症因子などに対し、具体的な改善策を
アドバイスすることが重要です。例えば、緊張型頭痛では肩こりに
つながる姿勢を自覚してもらい、筋弛緩法やリラクセーション法の
やり方を教えています。

 

 睡眠不足や睡眠リズムが問題ならば、自律訓練法や睡眠衛生指導を
行います。また、ストレス対処法を身につけてもらったり、食事や
アルコールの問題を確認したりします。

 

 これらの方法で、今までの頭痛薬の使用量や回数が減ってくる人が
大多数です。片頭痛では、トリプタン系の薬剤に加え、新たにCGRP
に対する抗体薬(非常に高価)が登場し、つらい頭痛から解放される人
が増えました。

 

 でも、どんなに良い薬剤が開発されても、頭痛の発症因子・悪化要因
を改善させる生活スタイルが伴わなければ、その効果も充分発揮されない
でしょう。100点をとる必要はありませんが、まずは50点くらいを
目標にしてみてはいかがでしょうか。

 

 

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 薬剤師・公認心理師(心理カウンセラー)  廣橋 義和

 

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