化粧品の使用で食物アレルギーに

 「気管支喘息や食物アレルギーは、皮膚から始まる」と考え
られるようになって5~6年になります。不思議な感じがあり
ますが、適切なスキンケアによりアレルギーの発症が抑えられる
ことがわかってきました。
(J Allergy Clin Immunol. 2014; 134: 824-830)

 

 皮膚が荒れている部位からアレルゲンが侵入し、アレルギー
感作が成立します。その後、呼吸や飲食によりアレルゲンを
摂取すると気管支喘息や食物アレルギーを発症するという仕組み
です。

 

 近年、重度のアナフィラキシー症状で救急搬送される人の中に
普段使用している化粧品により感作され、同じアレルゲンを含む
食品の摂取が疑われるケースが増えてきています。まだ絶対数は
多くないそうですが、潜在的には相当な人数になると推測されて
います。

 

 とくに注目されているのは赤色色素として使用されるカルミン
コチニール色素)で、化粧品では口紅や頬紅に含まれます。
コロナ禍でマスク使用により「マスク荒れ」と称する肌荒れに
悩む女性も多く、肌が荒れた状態での化粧品の使用には注意が
必要とされます。

 

 このカルミンコチニール色素)に感作された状態で、赤色の
飲食物を摂取した場合、カルミンコチニール色素)で着色した
飲食物だとアレルギー症状を発症するのです。

 

 具体的なアレルギー症状として、口紅の場合は口唇が腫れたり
痒みが出たりしますが、藤田医科大学ばんたね病院の矢上晶子
アレルギー科教授によると、いきなりアナフィラキシー症状で
救急搬送されるケースが半数を占めています。

 

 頬や口唇は、マスクの刺激を受けやすい部位なので、素材や
体調によっては、容易に荒れた状態になり得ます。つまり現在は
誰でもアレルゲンに感作しやすい状況と言えますので、今まで
以上にスキンケア対策は重要かもしれません。

 

 ちなみにカルミンコチニール色素)は天然由来の着色料です。
天然由来だからこそ不純物としてたんぱく質を含みアレルギーを
発症させるのです。アレルギーの視点から言えば、むしろ化学的
合成品の方が、たんぱく質などの不純物を含まないため安全性が
高いのです。

 

 荒れた皮膚はバリア機能が脆弱なので、「マスク荒れ」を自覚
したら、スキンケアで保護してあげることが大切です。
くれぐれも荒れた皮膚に直接化粧品を使用することのないよう、
気をつけてください。

 

 

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