1~2年後のリスクと言われても普通はピンと来ません。
それが20年後、30年後となれば空想すら難しいかと思い
ます。でも、骨粗鬆症の現実なのです。
骨粗鬆症と診断されるのは、ほとんどが閉経以降でしょう。
すると、いわゆる骨密度を意識するのは早くて40代だと
考えます。
骨密度の年齢変化をグラフでみると、ピークは20代で、
30歳以降は下がる一方で、閉経期にガクンと落ちます。
今、骨粗鬆症治療薬も効果的な薬剤が多数あり、圧迫骨折で
背中を丸めている高齢者を見かけることは少なくなりました。
ただ、骨粗鬆症を予防する観点から見れば、やはりピークを
できるだけ上げておきたいと考えます。骨密度が下がる頃から
カルシウムやビタミンDを摂るよりも、骨密度が上がりやすい
成人前に対応する方が効果的だと思うのです。
しかし、悲しいかな。骨粗鬆症を中高生に意識してもらう
ことは非現実的かもしれません。でも、骨量を増やすのは
カルシウムやビタミンDやたんぱく質などの栄養と、運動に
よる骨への刺激です。
好き嫌いなくいっぱい食べて、思いっきり身体を動かすなら
運動でも遊びでも構いません。屋外なら自然とビタミンDも
合成されます。
骨の90%以上が成人前に出来上がっていることから、
骨粗鬆症を積極的に予防するなら、成人前にこそ、よく食べ
よく遊び、よく寝る(成長ホルモンを促す)ことが一番と
私は考えます。
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薬剤師・公認心理師(心理カウンセラー) 廣橋 義和
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