抗生物質は腸内細菌叢を乱すことが知られています。腸内
細菌叢の乱れはさまざまな病気や体調不良とつながるため、
できるだけ最小限の使用になるよう医療者側も患者側も意識の
改革が必要な時代になっていると思います。
医療者側の意識改革はやはり専門家だけあって相当進んでいる
ように感じます(私が薬剤師だから肩入れしているわけでは
ありません)。例えば、いわゆるかぜ症候群に対し、抗生物質の
使用はかなり少なくなっているのではないでしょうか。
一方、患者側の意識は少しずつ高まっているとはいえ、まだ
まだではないでしょうか。タイプは大きく2つ。1つは極端に
抗生物質を避けようとする人。もう1つは抗生物質を信仰する
くらい欲しがる人。
抗生物質を避ける人は、必要な抗生物質でさえも飲まず、
あるいは自己判断で中断し、症状を悪化させた結果、最終的に
抗生物質の使用量が増えてしまうことになります。
抗生物質の信仰者は、不必要な抗生物質を使うために耐性菌を
増やしたり常在細菌叢を乱すことになります。そして、医療費の
無駄使いにもなります。どちらも賢い使い方とはいえません。
私の考え方というか一般的な考え方は、必要なときにシッカリ
使って(十分な量を充分な期間)、結果的に最小限の使用量で
抑えることに尽きます。とにかく中途半端がいけないのです。
腸内細菌叢を守るためにもです。
そして、このほかに最近、新しい報告がありました。糖分の
摂取を控える方が腸内細菌叢の乱れが少ないというものです。
Sugar-rich foods exacerbate antibiotic-induced
microbiome disruption
いくつかの制約はあるため今後の検証が必要ではあるものの
どうしても抗生物質や抗菌薬を使わなければならない人にとって
一つの示唆となります。
もちろん、食物繊維を摂ることも大切ではありますが、さらに
糖分の摂取を控えると、より強力に腸内細菌叢を守ることが
できそうだと今回の報告でわかったことは大きな一歩でしょう。
まずは、日頃の健康管理で抗生物質を必要とするような体調
不良を起こさないこと。そして、どうしても抗生物質を使用する
ことになったら、シッカリ使うこと。それに加えて、食事や間食、
ドリンク類の成分にも気をつけることが抗生物質の悪影響を
減らすことにつながるのでしょう。
そのための一助になれれば幸いです。
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薬剤師・公認心理師・スクールカウンセラー 廣橋 義和
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