ビタミンCと抗癌剤

昨日は閉局後に”MIKIの会”の会合に出かけました。MIKIの会とは昨年度まで長岡市のヘルシープランこころの健康作り部会の有志メンバーで作った会です。こころの健康を市民サイドから考えてゆこうとの趣旨で活動を始めました。成り行き上、私が代表になっています。


3〜4日前に見た医療系のメールマガジンの記事に”ビタミンCが抗癌剤に作用を弱める可能性”が掲載されていました。確かに考えられるなと思いながら読んだのですが、ビタミンCは手軽に摂取しているビタミンなので意外とこのようなケースは多いかもと考えています。


ガンができる原因は、細胞の障害であり最終的には遺伝子の傷です。細胞が傷害される原因の一つに活性酸素の発生があります。つまり活性酸素が発生しなければ(あるいは早く消去すれば)細胞が傷害されず、したがってガンにならないとの考えが一応成り立ちます。このような考えでガンの闘病にビタミンCを使っている方がいるでしょう。


しかし生体にこのような単純な考えは通用せず、私達は病原菌を攻撃する時に活性酸素を利用していますから活性酸素がなければ感染症になってしまうわけです。言わば活性酸素は両刃の剣なので適度な量が必要とされています。


抗癌剤はいろいろな効き目でガン細胞を攻撃しますが、その一つに活性酸素を使ってガン細胞を攻撃する抗癌剤があります。ビタミンCは活性酸素を消す働きがありますから、当然この働きを持つ抗癌剤の効果は低下します。


では他の働きでガン細胞を攻撃する抗癌剤とビタミンCはどうかというと、やはり効果が低下したと報告されています。専門的には薬物代謝に影響があるようですが、結論から言えばガンの治療中にサプリメントでビタミンCを補給するのはやめたほうがよいのでしょうね。


これと同じことが他のサプリメント漢方薬でも起こる可能性があります。私のところに相談されるケースで起こらないように最新の報告にも目を光らせなくてはと思っています。何かと言うと悪者扱いされる活性酸素ですが、何でもかんでも消せばいいのではないことを覚えておいて欲しいと思います。

 ------------------------------------------------
生活習慣病・皮膚科の病気・心療内科相談・不妊症・漢方薬
新潟県長岡市 相談薬局 ひろはし薬局
http://www3.ocn.ne.jp/~hirohasi/

過去のブログの主なものはホームページにリンクを貼ってありますから、見たい記事がありましたら《ひろはし薬局のホームページ→過去のブログ》から探してみてください。

メールは《Re:タイトル》でお願いします
hirohash@seagreen.ocn.ne.jp

講演を希望される方はホームページを参考にしてください。