成人病は母親のお腹の中でできる!?

JAYWALKのボーカル中村耕一氏が覚醒剤の所持で逮捕されました。光GENGIの赤阪容疑者も再犯で捕まりました。芸能界は世直しが必要なのかもしれませんね。社会的影響が大きいだけに自助努力だけではどうにもなりません、今までとは違った角度からの薬物対策や薬物教育が必要な気がしてなりません。


成人病は今は生活習慣病と名を変えました。この背景には、高血圧や糖尿病やメタボリックシンドロームなどは、食習慣や運動などの生活習慣が発症に大きく関係しているということと、必ずしも成人だけでなく小児にも発症が見られる(低年齢化している)ことから成人病という呼び方が適切でなくなってきたからです。


以前、食育関係の研究会で”成人病胎児期発症説”を知りました。小さく生んで大きく育てることが、ひょっとしたら間違っているのかもしれないという学説です。これは妊娠中の喫煙など薬物の影響で胎児の成長が妨げられることとは関係なく、女性の栄養状態が胎児の臓器の正常な発育に影響しているということなのです。


1900年ごろからのイギリスを中心にした調査の結果から、妊娠期の栄養状態が悪かった女性から生まれた人は、高率に高血圧・糖尿病・脂質異常症を発症していたそうです。またいわゆる生活習慣病だけでなく、統合失調症などの発症率が高いとの結果は非常にショッキングです。


世界大戦のあった1900年代前半は食糧事情も乏しいなどの背景がありました。でも現在、栄養状態は国内で心配することはないでしょう。にもかかわらず、新生児の出生体重は減少傾向にあります。産婦人科での指導もあるでしょうが、体形などを気にする容姿への意識も影響していると考えられています。


また摂食障害などのストレス時代に増加している疾患も影響してくるかもしれません。女性の晩婚化・出産年齢の上昇など妊娠中毒症への配慮もあり、過度の体重増加は慎まなければなりませんが、過度の低体重も影響が大きいのです。やはり適切な体重増加が望ましいのです。


漢方薬には”胎を養う”として、トウキサンが紹介されています。一般的に使用されるエキス剤に製剤がないため、トウキシャクヤクサンで代用されることも多いのですが、似て非なるものです。できれば妊娠中毒症(最近は妊娠高血圧症候群と言うようです)の予防と胎児の順調な成長を期待してトウキサンを用いたいものです。


低栄養にならないようにするには、妊娠初期のつわりも大きな問題です。幸い漢方薬には、つわりに対処する薬も何種類かありますので、ほとんどのケースで対応が可能と思われます。


生活習慣病はすでにお腹の中にいるときから始まっているとの情報を得て、ビックリしながらこのブログを書きました。でも生まれてからの生活習慣も重要ですから、食事と運動を上手に調節してください。

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