先日医療系のメールマガジンにタミフルについての記述がありましたので簡単に紹介します。
タミフルを服用した少年に奇妙な行動がみられるとマスコミで報道されていましたね。インフルエンザによる脳への影響が異常行動に繋がっているのか、あるいはタミフルが脳へ作用した結果なのか、専門家の間でも意見が割れていました。
現在厚生労働省の研究班で詳細な検討がなされているのですが、結果が出るのに未だ時間が掛かりそうです。そこにタイミングよくメールマガジンが届いたのです。
脳は血液脳関門というバリアで保護され、むやみやたらと化学物質が脳へ進入できないような構造になっています。ネズミでの実験ですが、このバリアがないネズミでは当然のことながら脳に多量のタミフルが届いたとのことです。
このバリアは若いネズミでは未完成で成長するにしたがって徐々に完成してくることがわかっています。ヒトでの実験ではありませんからどの程度信頼できるかわかりません。異常行動を起こした少年はバリアがあっても未完成の状態かもしれません。何らかの原因でバリアができにくい体質というのも考えられます。
今のところは、10代の少年は(バリアが未完成の可能性があり)タミフルの使用を控えるという指針は妥当と思います。10歳以下の子供も控えた方がいいのではとも思えます。
このバリアだけで今までの異常行動が全て説明できるものではないでしょうが、ちょっと興味深い内容でしたので極簡単に紹介しました。薬はできるだけ使用しないで済めばいいのですけれど、新型インフルエンザの脅威を考えるとタミフルは必要な薬です。私が医師なら現状では極力タミフルは処方しないと思います。
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