むちうちの後遺症

車がぶつかった時の衝撃は、たとえ時速10kmや15kmの低速であってもかなりのものだそうです。今はシートベルトが義務付けられていますから、頭部や顔面の損傷は義務化以前に比べると少なくなっているでしょう。


反対に固定されていない首を支点に頭部が激しく前後に動きますから、頚椎損傷(いわゆるむち打ち症)で悩む人が増えているのではないでしょうか。特に女性は首が細いために損傷程度は男性より大きくなりやすいので気をつけましょう。


自損事故なら納得するしかありませんが、相手のミスによる事故では気をつけようもありませんね。でも極力無茶な運転はやめるようにしましょう。


さて、むち打ち症で苦しむ人の一部には”脳脊髄液減少症”のケースがあります。脳と脊髄は一つの袋に包まれ液体に浮かんでいます。パックの中に入った豆腐をイメージしてみてください。


この袋のどこかが破れ液体が漏れると脳が沈んで頭痛などの症状が現れます。破れたところをブラッドパッチという方法で塞ぐと頭痛などの症状もスッカリ消えるそうです。脳外科医であれば診断は可能ですが、治療できる施設はまだ限られているようです。


しかしむち打ち症の大半は頚椎捻挫と言われるように、目だった変化はなく現代医学的な治療にも限界があるようです。痛みやしびれなどの症状があっても改善しないため、鍼灸整骨院・カイロプラティック・整体などを転々と渡り歩く方も多いようです。


我々漢方家はむち打ち症などの後遺症に対して、オケツや経絡の損傷・水滞・寒邪などの影響を考え漢方薬を選びます。カッコンカジュツブトウ・ケイシブクリョウガン・ダイオウシャチュウガンなどを併用しての治療報告が多くあるのは、このような考えが正しいことを意味しているでしょう。


むち打ち症や後遺症で苦しんだら、一度は脳脊髄液減少症を疑って脳神経外科で診察を受けて見ましょう。それでも異常が見当たらなければ漢方薬を試してみませんか。早ければ早いほど効果も上がりますが、半年〜1,2年が服薬期間の目安と考えられます。


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