嫌酒効果のある生薬

「酒は百薬の長」とは飲んべぇの常套句ですが、そのような言葉を使う方ほど薬としての量を超えて飲んでしまうものです。私は・・・、知ってる人は知っている、知らない人は知らない、あなたの想像にお任せします。


さて先日ご家族のアルコール依存に悩んでいる方から相談がありました。かなりの量を毎日飲んでいるようで、いわゆる酒癖が悪い人です。ドメスティックバイオレンス(DV)が社会問題化していますが、このケースでも酒を飲んでのDVが問題ですが、難しいのは言葉によるDVだということ。


本人自ら酒を飲みたくなくなればいいのですが、大抵本人には改める自覚がありません。自覚のある人は医療機関で治療を受けるのがベストです。でこのケースのように家族が困って相談されるというのがあるわけです。


10年近く前にも同様の相談があったのですが失敗でした。そこで調べてみたところ、生薬のカッコンに嫌酒作用のある成分が含まれていることがわかりました。カッコンはクズの根で、くず粉の原料でありカッコントウの構成生薬です。


カッコンはアルコール依存症の治療に使われるジスルフィラムなどと同様にアルコールの分解を遅らせ悪酔の状態にさせることで効果を発揮します。精製された成分よりカッコンのエキスと一緒に使用するほうが効果がはるかに高いこともわかっています。


成分を手に入れることはかなり高価になると思われ一般的ではありません。カッコンのエキスを上手に飲ませていただくか、酒の肴にクズを使った料理を用いるか、が考えられます。どの程度上手く行くかわかりませんが。


一方でカッコンは酒毒を消すとも言われており、逆の効果になることも予想されます。相反する作用があることは生薬や漢方薬では珍しいことではありませんが、希望通り働くことを祈るしかありません。ちょっと科学的ではありませんけど・・・。


人の嗜好や習慣を変えることはかなり難しいものです。それは本人に気がなければ尚更です。でも「あきらめなければ希望は叶う」可能性もあるわけです。事態が好転することを願うしかありません。


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新潟県長岡市 相談薬局 ひろはし薬局
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