イノシシとE型肝炎

長岡市立川崎小学校で昨日イノシシ騒ぎがありました。当薬局から100mくらいしか離れていない所での騒動に聞いたときにはビックリするしかありませんでした。朝早かったこともあり児童に怪我もなく、とりあえずは一段落です。


この前長野に遊びに行った時、通りがかった食堂でジビエ料理がメニューにありました。ジビエ料理とは野生の鳥獣を使った料理のことです、たぶん。イノシシやウサギ・鹿・ヤマドリ・・・などを使います。


だるさや発熱・食欲不振などを伴い肝機能に異常が出る肝炎には、A〜Eまでの5種類(だったと思います)が知られています。近年増加中のE型肝炎の感染源の一つが野生のイノシシ肉だったことが遺伝子検査で確認されました。


5〜10%の野生イノシシがE型肝炎ウィルスを保有しているとされ、イノシシを食べる時には注意が必要です。E型肝炎ウィルスは加熱に弱いため、充分熱を通せば感染の心配はないのですが、調理器具を介して感染したり加熱不十分の焼肉には気をつけましょう。


なお鹿肉や豚レバーによる感染も報告されていますので、イノシシ以外の生肉の扱いにも気を配りたいものです。E型肝炎の症状はほとんど一過性で慢性化しないとのことですが、重症型の劇症肝炎になることもまれにあるようです。


今回のイノシシが食肉として出回ることはないと思いますが食の多様化も進んでいる気がしますので、珍しい食材を食べる時は慎重になったほうがよいでしょうね。私もゲテモノ食いのタイプなので自戒を込めて。

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