血圧はきちんと下げる

明日は越路町の高齢者を対象に、私が講演してきます。「漢方で健康づくり」と題し、貝原益軒の養生訓から参考になる部分を抜粋して資料を作りました。所々薬草の写真を入れたりクイズを入れたりして飽きないように工夫しましたが、どうなることでしょう。


さて、昨日は高血圧の講演を聞いてきました。「高血圧治療:増量するか併用するか〜病態を踏まえた降圧治療の実践〜」と題し、国際医療福祉大学三田病院内科教授佐藤敦久先生の講演でした。


高血圧の薬は、大きく数グループに分けられます。現在、よく使用されている薬には、カルシウム拮抗薬・ARB・ACE阻害薬・利尿薬・βブロッカーがあり、病態によって使い分けられていますが、1種類だけで十分な降圧を得ることは難しく増量したり他の薬を併用したりされています。


今回の佐藤先生の講演は、多くの研究を基に理論的に解説され多くの医師が納得していたようです。細かなことは専門的になりますので省きますが、日常生活で役立つ内容もありますので紹介します。


夜間の高い血圧が脳卒中や心臓病の危険因子であることは、いろいろな研究からわかっています。そして夜間血圧を下げる方法として利尿薬が使われることもあります。実際に利尿薬の使用で夜間血圧が下がりやすくなりますが、体内のナトリウムが関係しているようです。


そこで利尿薬を用いる代わりに減塩をしっかりすれば、同様に夜間の血圧を下げることが出来るのです。もちろん減塩は夜間の血圧だけでなく日中の血圧も下げますから、高血圧治療の基本とされていますね。


ちなみに最高血圧を2ミリ下げると脳卒中の危険率を6%下げることが出来るのです。2ミリというのはちょっとした心がけで達成できる数値ですよね。


長寿社会を迎え、脳卒中は要介護になる3大原因の一つです。調査によると70歳以上の72%は高血圧だとのことで脳卒中予備軍と考えられます。日常生活に注意することで脳卒中を予防し、ひいては麻痺や寝たきりを防ぐことが出来ると考えられます。


薬を増やしたくないと考えるならば、あるいは介護の世話になりたくないと考えるならば、今一度できる範囲で減塩に取り組んでみてはいかがでしょう。薄味も自然に慣れてきますよ。

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