将来も見通した治療を

目の前で母親を殺害された千葉県の女性が沖縄県で無事保護されました。なぜ逃げなかったのだろう?との疑問が普通に浮かびますが、通常とは異なる状況だと人は常識的な判断ができなくなるのでしょう。ただ何回か逃げようとトライしているとは思います。


新潟青陵大学大学院の碓井教授はその著書「少女はなぜ逃げなかったか」で最終的には逃げることさえも考えられなくなていたのではないかと記しています。私の推論ですが、恐らく心理的に似たような判断をしたと思っています。目の前で母親を殺害されていますし、この後の精神的なケアが重要になりますね。


昨日、わが女房殿の携帯に間違い電話が数回ありました。留守電メモに「これから睡眠薬を飲んで死ぬ・・・」とありましたので、警察に連絡させました。直感ですがイタズラには思えなかったのですね。


長岡署から神奈川県警へ、そして近くの神社の境内で予告どおり睡眠薬を飲んでグッタリしている状態でしたが無事保護されました。病院で胃洗浄を受け一命を取り留めたとの連絡が警察から入りホッと一息ついています。


この方も問題はこれからですね。「なぜ自殺を考えたのか」「自殺を考えるに至った原因は何か」「周囲に支援してくれる人はいるのか」など、通常の生活に戻れるようにするには何が必要なのか考えて支援する必要があります。


同じことは他の病気でも言えます。病気が完治するということは、再発も含めて危険性がなくならなければ本当の完治とは言えないでしょう。精神科領域では、抗鬱薬などで治っても再発の可能性が低くありません。認知行動療法対人関係療法などの精神療法を組み合わせた方(場合によっては単独でも)が再発が少ないとのデータもあります。


漢方薬の効果を高めるために始めた精神療法・心理療法の勉強ですが、より理想の治り方に近づけるためにも必要な勉強です。まだまだ身に付いたとは言えない状況ですけれど、経験を積み重ねて行きたいと思います。

  --------------------------------------------------
心療内科相談・皮膚科の病気・漢方薬生活習慣病不妊
新潟県長岡市 相談薬局 ひろはし薬局
http://www3.ocn.ne.jp/~hirohasi/

過去のブログの主なものはホームページにリンクを貼ってありますから、見たい記事がありましたら《ひろはし薬局のホームページ→過去のブログ》から探してみてください。
あるいは⇒http://www3.ocn.ne.jp/~hirohasi/sub6.htm

新型インフルエンザの情報はこちら
  ⇒http://www3.ocn.ne.jp/~hirohasi/sub13.html

メールは《Re:タイトル》でお願いします
hirohash@seagreen.ocn.ne.jp

講演の依頼に関しては、ホームページに掲載してある講演内容を参考にして、お申込下さい。