心身症を考える

今回の私の抑うつ状態は、脱出するまで今しばらく時間がかかりそうです。友人やお客さんから心配の声を頂き大変ありがたく思っています。今回のような重症(私にとって)は初めてですが、お陰でいろいろ経験することができました。この経験に知識が加わり、実際の相談に役立ちそうです。


今、交流分析の本を読んでいます。一言で説明するのは難しいのですが一般的に交流分析精神分析の口語版と言われています。精神分析のひとつの学問だと考えてください。私の所属する心療内科学会では、自律訓練法交流分析認知行動療法を3種の神器のように考えています。


交流分析のなかにエゴグラムという性格パターン分析(正確な表現になっているとは思えませんが)があり、時々利用していました。このエゴグラム交流分析の極一部でしかないのです。


読み進むうちに、人の性格や行動パターンが乳幼児期に大きく影響されていることが改めてわかりました。そして喘息などの心身症も「ひょっとして乳幼児期の他人との関わりと大きな関係があるようだ」との考えを今持っています。


交流分析では、この部分に働きかけてうつ病などの精神疾患を改善したりするのに使用されています。診療内科のベテランになると当然心身症にも応用して成果を上げているはずですね。遅まきながら私もようやく気がつきました。


心身症は「ストレスだから」で片付けられることも多く、対症療法で一時しのぎを続けているのが現状です。完全に治らなくてももう少し落ち着いた状態を維持できれば、いいのですね。


多くの方は「ストレスを減らせと言われても・・・」と考えていることでしょう。何がストレスかわからないことも多いし、わかっても減らせることが少ないという現実もあり困っているのではないでしょうか。多くの医療者も同様です。


ストレスに対する体の反応が問題なので、ストレスとの付き合い方を工夫すれば身体はずっと楽になるのです。現実的には認知行動療法対人関係療法自律訓練法が、こじれている場合には交流分析が、この答えになるように思います。


そして早く楽にするために漢方薬を使い、本人のやる気を引き出すことが重要かと考えています。今まで多くの方を苦しめてきました。と言うか苦しみに応えることが出来ませんでした。まだ入口ですが先に光が見えてきたように思います。


私達は、人格形成だけでなく病気の成り立ちにも、人との関わりが関係しているのだと思います。これをどのように上手く伝えるか、わかりやすく理解して頂くか、に工夫をしなくてはいけません。

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