スーパーなどでのレジ袋有料化がはじまり、相当量のレジ袋がマイバッグに
変わったのではないでしょうか。私もホームセンターなどで買い物する時に、
マスクとバッグを忘れないように意識しています。でも、レジ袋の使用による
プラスチック製品の削減効果は微々たるものでしょう。この政策の成否を削減
量で判断しないで、プラスチックゴミ問題を広く一般に浸透させた点で判断
すれば大成功と言えるでしょうね。
同じように、一世を風靡したメタボ検診でも、投じた予算額に比べての
効果が僅かだとの結果が出ました。報告したのは京都大学の福間真悟准教授。
年間160億円の費用でもメリット無しとなれば制度の見直しが必要ですね。
メタボリックシンドロームは、心臓や血管の致死的な病気につながるので
早い段階で改善することが重要とされています。そのためメタボ検診では、
腹囲が男性85センチ以上、女性90センチ以上か、BMIが25以上で、
血圧、血糖、脂質のいずれか一つに異常があると、特定保健指導の対象に
なります。
厚生労働省によると17年度はメタボ検診に約2860万人が受診し、
約500万人が指導対象となったものの、指導を受けたのは約100万人
だったそうです。
その指導の効果と言えば、体重で290g、BMIは0・1減っただけ。
そして、その差も3年後には消えています。腹囲、血圧、血糖値、LDL
(悪玉コレステロール)値には変化がなかったというので、メリット無し
と言わざるを得ません。
ただ、生活習慣の見直し・修正には長期的な視野が必要ですから、制度
内容を検証し、行動療法的な視点を加えて効果的な制度に改良して欲しい
と願っています。世の中に「肥満」「内臓脂肪」の影響を広く知らしめた
わけですから、リ・ボーンを期待したいものです。
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薬剤師・心理カウンセラー(公認心理師) 廣橋 義和
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