心臓が弱ると夜中のトイレが増える

 最近、重度のしもやけで悩んでいるという女性から相談を受けました。
3月中旬頃ですので「9月か10月になったら改めて相談しましょう」と、
販売せず。「何か売ればいいのに」という考え方が私はできません。彼女は
秋になれば必ず相談に来てくれるものと信じています。

 その彼女、何年か前に摂食障害で相談に来たことがあると言っていました。
私が話を聞いて、たぶん何らかのアプローチをしたと思うのですが、自然と
摂食障害の症状も落ち着いたそうです。(覚えてません・・・)
「幸せとは、健康と忘れやすいこと」という言葉を思い出します。

 以前、大便が漏れる(便失禁)と相談された妙齢の女性が、今度は夜中に
トイレに起きるのが辛いと、息子さんが代わって相談にきました。水分や
塩分の摂りすぎが、夜間尿の原因になることは多くあります。水分に注意を
していても塩分が影響すると一般の方で想像できる人は少ないと思います。

 しかも息子さんは1年ほど前に心筋梗塞の手術経験者。一家のために、
まず塩分を控える提案をして漢方薬を開始。2週間後「多少はいいかも」と
いうことで、年齢を考慮すれば心臓が弱っているのは明らかですので、心臓
のパワーアップを期待して次の漢方薬に変更しました。

 しばらく音沙汰がなかったのは骨折で入院していたそうで、息子さんに
確認したら「よく効く」と喜んでいたそうです。心臓の弱り(心不全)は、
呼吸困難で横になるのが辛くなります。以前は心臓喘息と呼ばれたことも
あります。

 日中は身体を起こしているので、身体の水分は重力の影響で下半身に
集まります。夜、身体を横にすると下半身の水分(血液)は心臓に戻り
心臓は負担を減らすため尿として水分を排泄しようとします。これが、
夜中のトイレが増える理由です。余分な水分を心臓が処理している間、
肺も水浸しの状態になっており、呼吸困難・心臓喘息が起こります。
心不全の人が、身体を起こしたままの方が眠れるというのは、呼吸が
楽にできるからですね。

 骨折でもしてなければ、ある程度身体を動かして心臓リハビリを
してもらいところです。暖かくなりましたので、これから骨折に注意
しながら、フレイル対策も兼ねて心臓リハビリを行って頂ければと
思っています。

 

 

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  薬剤師・公認心理師(心理カウンセラー)  廣橋 義和


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