肺の生活習慣病COPD

COPDとは慢性閉塞性肺疾患のことですが、以前は肺気腫や慢性気管支炎と呼ばれていた病気を指しています。昨日の講演会ではこのCOPDがテーマでした。講師は東大病院の老年病科講師の寺本信嗣Drでした。


息切れや呼吸困難を主症状とするCOPDは40年以上かけてゆっくり進行し肺機能の低下を招きます。肺機能の低下にはタバコが一番影響するのですが、長寿社会になり高齢者はタバコを吸っていない人でもCOPDを発症する可能性が高くなっています。


肺の生活習慣病と呼ばれ21世紀に確実に増加する病気として呼吸器科医を中心に認識されています。症状は息切れや呼吸困難なので、喘息や心不全と似ています。高齢者になれば更に症状だけで区別することは難しくなるため、見過ごされているケースもかなりあるだろうと予測されているのです。


このCOPDに対して抗コリン薬が効くことがわかっています。抗コリン薬は高齢者には副作用の関係で慎重に使用しなければならないのですが、吸入タイプの薬があり副作用の心配はほとんどなく使用できます。


COPDになると単に呼吸困難などの肺機能低下だけでなく、動脈硬化の進行を早めることもわかっておりますから、早めの治療を心掛けましょう。タバコを吸っている方は、禁煙に踏み切らないと通常40年の進行速度が20年以下になり、息苦しい老後の生活が待っていることになりますよ。


あなたも酸素ボンベと鼻をチューブで繋がれた人を見たことがありますよね。通常の空気では酸素濃度がたりないため、酸素ボンベを必要とするのです。あそこまで進行すると行動範囲も制限され、軽い風邪でも命取りになり得ます。


21世紀の国民病とまで言われるCOPDです。このような病気があることを是非忘れないでいてください。


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