塩分摂取量を減らすには

学生の頃スキーに行ってスキー宿で食べた野沢菜漬けの味が美味しかったと時々思い出すことがあります。私が子どもの頃は塩分を取り過ぎないようにしようなどとは言われていなかったと記憶していますが。


日本の高血圧治療ガイドラインJSH2004では食塩摂取量を1日6g以下にするよう目標値が設定されています。食材に含まれる食塩量などを考えるとかなり味気ない食事が想像されます。


国民健康栄養調査によると平成17年の塩分摂取量は11.5gで目標の6gの2倍の量を摂取している計算となります。この現状を考えると目標達成のためには努力に加え何か工夫が必要になりますね。


ロンドン大学聖ジョージ病院グラハム・マクレガー教授は「塩味は味の好みと言うより中毒の一種と考えるべきだ」と述べています。確かに濃い味付けには慣れも生じますし、味が濃くないと満足できないように私達の身体はできています。


だから急に減塩なんてできないわけです。徐々に減らすことが一般的に行われていますが、許容範囲はマイナス5%くらいでしょう。1ヶ月程度でマイナス5%の味に慣れたら、またマイナス5%とします。単純に計算すれば2ヶ月で約1%の減塩になります。


一気に減らすのではなく時間をかけて徐々に減らしてゆくのがコツなのですが、できるできないで一喜一憂するのではなく減塩に対する意識を持ち続けることが大切なのです。


また献立の全部を全て薄味にしないで1〜2品従来の味付けを残しておくのも効果的です。全部が薄味になると味気ない食事と感じられますが、1〜2品残っていれば我慢することもできます。薄味に慣れたら全部を1〜2品も薄味にすればいいのです。この時他の献立は塩分の変化はありませんから充分満足できるはずです。


どちらの方法も一気に減らすのではなく段階的に減らすことがミソと言えます。この方法ならあなたもできるのではないですか?


さてポテトチップスの塩味って濃く感じませんか?でも意外と塩分の量は少ないのです。これは食品の表面についている塩味の影響を強く感じるからなのです。これを応用して食べる直前に食塩を振るのも一つの方法です。時間が経つと食塩が食品に染み込み塩味が薄く感じられますから食べる直前がコツですね。


このことは加工食品は意外と多くの食塩を使っていることの現われです。時間が経っても美味しい味にするには食材に染み込む食塩の量を増やさなくてはならないからですね。加工食品は食塩がかなり多いと思いましょう。


こんなことを考えながらコツコツとできる部分から取り組んでゆきましょう。

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