やけどの後の皮膚症状

あっという間に師走を迎えました。長岡では地元企業の粉飾決算がらみの倒産、工作機械メーカーの受注減、など年末にかけて暗い話題に事欠きません。でも希望を捨てずにいれば必ず状況は好転すると信じて耐えましょう。


暖房器具を使い出すと増えてくるのが、やけどなどの事故です。やけどの重症度は深さよりも面積が重要とされますが、いつまでも熱源と接触しているわけではないので、一定の深さまでしか影響が及ばないと考えるからです。熱ければ、手や足を引っ込めたり、すぐ水で冷やしたりしますからね。


一方受傷面積は、冷やしたりしても小さくなることはなく、傷害された皮膚は機能を失います。細菌などの侵入を防ぐバリア機能、体液の漏出を防ぐ機能、などが障害され面積が大きいほど感染症や体液バランスの崩れなどの生命の危険が大きくなるのです。


やけどの治療は上手くいっても、やけどの治癒過程で生じる痛みや痒み、皮膚のひきつれやケロイドなどで苦しむ人がいることも事実です。でも一般的にこれらの悩みは充分に聞き入れてもらえない現実があります。


ひきつれやケロイドは、できてしまうと形成外科にお任せするようになるでしょう。その前に皮膚の張力を上手にコントロールすることである程度防ぐことができると考えられます。


痛みや痒みは皮膚機能が完全に回復するまでの一時的な症状でしょう。でもやけどの程度によっては持続する方もいるようです。先ほど電話で相談を受けた方は1年前のやけどの後、皮膚移植までしたそうですが現在は痒みで苦しんでいるそうです。


漢方薬を選ぶ前に直接会って、皮膚の状態や体調を確認する必要があります」と話し、痒みが生じる理由を説明したのですが正直漢方薬が有効かどうか想像もつきません。


古典には、火逆を治すケイシキュウギャクトウや皮膚の再生を促すオウギケンチュウトウ、ケロイドに効果があるとされるエッピカジュツトウなどが掲載されており、私も過去何人かに使って効果を確認しています。


ただ”予防に勝る治療なし”です。火を使う機会が増えますが、どうかやけど・火事に気をつけて今冬を乗り切りましょう。

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