ガンと闘う

土曜日は親戚の突然の不幸とはいえ予約されていた方にはご迷惑をおかけいたしました。所変われば葬儀の方法も変わるもので戸惑う部分もありました。でもお斎で出された”シソのご飯”は香りの高さに感激しましたね。


さて、東大で行われた調査によるとガン治療に対する患者と医療者の意識の大きな違いが浮き彫りにされました。以前に比べると病気の説明は具体的にわかりやすくされていると感じていますが、まだまだ提供側と受診側とでは隔たりが大きいようです。


私も含めある程度進行したガンでは5年生存率も低下しているためにQOL(より良い生活ができるなど、生活の満足度のこと)を高く維持するための、痛み・食欲などに配慮した治療が中心になります。


もちろんガンに対する治療を中止するわけではないのですが治療効果だけでなく本人の希望を取り入れた治療方法を選択するようになっています。私ら漢方家に相談に来るケースは大抵ある程度進行していますから、ガンの痛みや抗癌剤の副作用対策を念頭に置かざるを得ないと考えてきました。


そうは言っても一発逆転ホームランを期待して出来る範囲で抗ガン作用のある生薬などを飲んでもらいます。イメージ療法やビワの葉療法など金銭的負担の少ない簡便な方法も組み合わせたりもするのです。


でも、私らが考える以上にガン患者さんの多くは”ガンと積極的に闘いたい”と考えていることが今回の調査でわかったのです。ブロッキングと言われる私達の思い込みが、このような意識の差を生じると言うことでしょう。


このような隔たりをなくすには何を使ってどのように説明したらいいか考えなくてはなりません。病気を克服したいとの思いを利用すれば効果が上がることは間違いないからです。一方、患者さんの心境はいろいろと変化しますから、この気持ちの変化を酌んで私達は細かく対応する必要があるのです。


このことは昨年12月に弘前で行われた心療内科学会で聞いてきたことと一致します。精神腫瘍免疫学という分野がありますが、私達に出来ることはガンが治る可能性を削らないように思い込みをなくして努力することなのでしょうね。

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