ロコモティブシンドローム?

今年4月から長岡市の介護認定審査会委員を務めています。薬剤師としての立場から介護度を審査するわけですが、確か4月・5月頃は旧制度内容による審査で、6月から新制度による審査となっています。旧制度から新制度へ頭を切り替えるのが大変だった思いがあります。でもまた制度内容を変更するようなニュースが流れましたね。せっかく新制度に慣れた頃なのですが・・・・。


介護保険の審査をしていて気づいたことがあります。筋力の低下による転倒や骨折を経験すると、その後の生活における自立度がガクンと落ちるのです。つまり介護度が上るので介護保険財政を圧迫する大きな要因になっているのです。


昨日の講演で”ロコモティブシンドローム”という用語を初めて耳にしました。帝京大学ちば総合医療センター第3内科教授岡崎亮先生の「ロコモティブシンドローム〜メタボからロコモへ〜」と題した講演でした。


ロコモって?簡単に言えばロコモティブシンドロームとは要介護予備軍と言えます。老化による生活能力の低下(廃用症候群)・脊柱管狭窄症や関節障害や骨粗鬆症などの整形外科疾患などのことです。


近年”健康寿命”という言葉が使われるようになってきています。日本人の寿命は世界で誇れても寝たきりであったりする介護保険の世話になる状態では、決して充実した人生ではないはずです。


そこでロコモティブシンドロームという用語で意識改革を図ろうとの動きが出てきたようです。考え方としてはわかりますが、メタボリックシンドロームのような基準があるわけではないので、まだ未完成の状態ですね。


老化を遅らせることから”アンチエイジング”や”予防医学”と共通する部分も多くあります。漢方では”腎虚(じんきょ=腎の衰え)”と同等と考えられますから、ハチミガンやビャクジュツブシトウ・シンブトウなどがロコモティブシンドローム用薬と言えるでしょうね。


漢方相談を通して感じることは、腎虚が原因の相談が増えているのではないかということです。不妊症や冷え症の相談はロコモティブシンドロームが若い世代にも存在することを示しています。20代・30代から要介護予備軍が存在すると考えると、介護保険財政の破綻が見えてきますね。

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