咳が止まらない

昨日は南米チリで発生した地震の影響による津波で日本中が太平洋側に注目していたのではないでしょうか。幸い人的被害はなかったようですが、一方で避難勧告の判断の難しさがわかった1日でした。新型インフルエンザもそうですが、災害はグローバル社会にあっては”対岸の火事”では済まされませんね。


先週は不摂生がたたって、風邪を引いてしまいました。薬を飲めばいいのに、ついつい飲み忘れてしまいます。日頃、きちんと飲みましょうと言っている身なのですが、自分のこととなると全く違います。恐らく多くの薬剤師はこんなものではないかと私なりに解釈しているのですが・・・。


長引く咳の場合は、肺炎や肺癌あるいは肺結核などの病気をまず考えます。と言っても薬局で完全に見分けることは出来ませんから、今までの経過などを考えて疑わしい場合は呼吸器専門医の診察を受けることを奨めます。


重大疾患がない場合は、痰の有無・咳の状態(湿性乾性)・痰の色・出やすいタイミング・継続時間・・・などの情報をもとに、主な障害部位や程度を推測して適切な薬を提案します。場合により、咳を止めるのではなく、痰を切ることを優先させることで結果的に咳が止まる状況を狙うこともあります。


私が主に使う薬は漢方薬になるのですが、ケイシトウ・マオウトウ・ケイマカクハントウ・ショウセイリュウトウ・マキョウカンセキトウ・サイコケイシトウ・ショウサイコトウ・シンブトウ・マオウブシサイシントウ・カンゾウカンキョウトウ・・・などなど多数あり、一概に咳にはコレと決められないのが漢方薬の奥深さです。


一般的に漢方薬は長く使用しないと効かないとのイメージがありますが、感冒・インフルエンザなど急性の病気には本来は数日以内で結果が出るものです。もし出なければ、基本的には漢方薬の間違いと考え(誤りは素直に認め)もう一度症状や体質を確認し(急性疾患では変化することも珍しくないですから)選びなおします。


その上で、長引く咳は体力を奪いますから、食欲などを確認し栄養状態なども確認しないといけないと考えています。また古典の素門という書物には、咳の原因は肺だけではないとも記されており、全身状態や全身のバランスも確認しなければならないでしょう。


長引く場合には、何らかの原因があるものですから、原因を正しながら(生活上のアドバイス)薬を飲んでもらうようにします。きっかけも大切ですから、咳が始まったときの環境なども、早期に回復する場合の参考になりますね。


この時期、寒暖の差が激しくなります。体調管理が難しい時期ですから、バランスを崩さぬように規則正しい生活をお送り下さい。

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