片頭痛・緊張型頭痛・薬物乱用頭痛

一昨日は三条で、昨日は新潟で、頭痛の学術講演会があったので出席してきました。

「緊張型頭痛の中に片頭痛と鬱が潜んでいる」ながせき頭痛クリニック・永関慶重先生、「慢性片頭痛、薬物乱用頭痛、慢性連日性頭痛」富永病院頭痛センター長・竹島多賀夫先生による講演を聞いて、意外と薬物乱用頭痛は珍しくないなとの印象を持ちました。ある専門家は、片頭痛患者の5%程度が薬物乱用頭痛だと言っています。薬物乱用頭痛は、我々薬剤師が常に頭においておかなくてはいけない疾患ではないでしょうか。頭痛薬を頻回に飲むケース、鎮痛薬の大包装を買い求められるケースでは、注意喚起や受診勧告をするのが必要となります。なにしろ鎮痛薬を止めれば頭痛が軽くなるのですから。

また、片頭痛と緊張型頭痛は、典型的なケース以外は、結構その症状が重なります。つまりポイントを押さえていないと誤診につながることが考えられるのです。非常におおざっぱにいえば、片頭痛は血管が拡張し、緊張型頭痛は血管が収縮します。病態としては真逆なのですから、手当法が大違いですよね。診断ガイドラインを参考にすることで、誤診が少なくなることもよく理解できました。たかが頭痛、されど頭痛です。

いくつかの疑問点も質問してきました。薬物乱用頭痛に関しては頭痛日記に加え頭痛グラフを使うと理解しやすいこと。緊張型頭痛の安定剤併用は最小限が望ましいこと(できたら頓服)。・・・などなど。
当薬局のように相談に特化した薬局では、難しい相談も紛れ込むのですが、頭痛のようなありふれた疾患の知識は、常にバージョンアップさせていく努力が大切だなぁと感じました。でも、多くはドラッグストアで(最近あるいは今後はネットで)購入され、注意喚起をされることはほとんどなく、医原病(薬原病?)としての薬物乱用頭痛が増加するんではないかと憂いる次第です。

ストレスが原因の頭痛にはカウンセリングや心理療法が、生理周期に関連した頭痛には漢方薬が、またすべてのタイプの頭痛にも漢方薬が、副作用の危険や乱用性の頭痛から、あなたを守ることを約束します。薬漬けからの脱却が私のライフワークですから。

漢方薬心療内科相談・皮膚科の病気・生活習慣病不妊
新潟県長岡市 相談薬局 ひろはし薬局
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