自律l訓練法

今年は、久々に自律訓練学会に参加してきました。
心療内科学会に入り10数年、認知行動療法交流分析に加え自律訓練法が基本の3本柱と言われ、メンタル相談に必要なこととして、いろいろなセラピーを学んできたつもりですが、日程の都合もついたので、今月5、6日と横浜まで足を運びました。

なんでもそうですが、分かったつもりが一番怖い。特に自律訓練法は、方法が簡単でマニュアル化されているので、ちょっと練習をすれば誰でもできた気になってしまうのです。でも、改めて自律訓練法の奥深さを認識してきました。今、学会認定の指導者資格を取ろうと考えています。

さて、薬局でどのように自律訓練法を取り入れるか?漢方相談では、癌の相談も珍しくありません。ただ、漢方薬で体調を良い状態に保つとか、延命に効果があったとかの報告もありますが、もっと満足度を高めたいと考えていました。そこでサイモントン療法に目を付けたわけですが、サイモントン療法のイメージに自律訓練法を組み合わせたら、もっと効果的だろうと考えたのです。(実際のサイモントン療法は、私が考えていたものより進化していて、認知行動療法も取り入れているのですが、それはさておき・・・)

自律訓練法で、緊張をほぐし他の治療法の効果を高める。これは、癌の分野だけでなくいろいろな病気や症状の治療に応用が可能です。多くの発表に出合い、いくつかのセミナーを受講し、可能性を感じてきた2日間だったのです。

今年は、(詳しいことは別の機会にしますが)家族療法学会にも初参加し、セッ○スセラピーにも出会いました。各種の学会や研究会への参加を通し、またいろいろなセラピーを学んでいると、自分の心理学における知識の少なさに唖然とせざるを得ません。そこで、一通りの知識を入れ学習成果を確認しようと、心理学検定を受験し1級に合格できました。ようやくスタートに立ったかなぁとの思いもあるのですが、相談者は待ってくれません。即実戦に応用しながら、日々頑張るのみです。

漢方をやり、いくつかの心理療法を身に着けた今、かなり多くの相談に対処できると思います。もちろん、実際に改善して初めて評価は与えられることでしょうが、大多数の医療人が、困るような症状や訴えでも、とりあえずは話を聞いてあげられることは大きな存在意義があることでしょう。検査に異常がないとか、症状が多岐にわたり掴みどころがないような状態でも、漢方薬でならどうだとか、メンタルの問題を解決したらいいのではとか、まずは自律訓練法を取り入れてみようとか、・・・いろいろとできることがあります。
今までに学んだことが有機的につながってきたことを意識できるような自律訓練学会でした。