コレステロールとセルフケア

高血圧や糖尿病などの薬を飲みだすことに抵抗する患者さんは多い。何しろ一生薬と付き合ってゆかなくてはならないのだから、いろいろな意味で制約を受けるからであろうし、自分がそのような年齢になったことを自覚したくない気持ちもあるだろう。程度が軽くて他の病気の危険性が低ければ、セルフケアにより薬の世話になるまでの期間を延ばすことは可能である。でも、ほとんどの人は長続きしないか、しようと思っても実際に行動しない。私の知人で薬剤師なのだが、食事の度に山盛りで食べる男がいる。彼曰く「次回から少なくしよう」と。彼は勤勉家で、脂肪や炭水化物の摂り過ぎの影響はよく知っているのに、である。

それ程までに、私たちは食の誘惑に弱く、現状の生活を変えることに抵抗する。だから、「薬は出来たら飲みたくない」と思っていても、そのための行動を起こさず、大抵の人は薬を飲むことになる。
じゃぁ、どうすればいいんだ?との声が聞こえてくる。例えばコレステロールなら、どんな要素で上がってきているのか?、を分析してみよう。年齢や体重、食事、運動不足、女性なら閉経、・・・と、いろいろな要因が上がってくると思う。その上で、改善できる部分と改善できない部分いまず分けてみよう。

年齢や閉経という要素は、改善の余地は基本的にない。閉経にはホルモン療法があるにはあるが・・・。一方、体重や運動不足や食事などは、コントロール可能な要因である。多分ここまではわかっている人が多い、問題はここからである。知人の薬剤師の彼にしても、今の状態ではマズイと思っているから「次回から…」となっている。常に私たちは、進むべき方向と現状にとどまることの選択で揺れているし悩んでいる。

私のように漢方相談をやっていると「薬を飲みたくないから何か漢方薬を出してくれ」との注文も時に入る。・・・が、漢方薬だって薬だし、一生飲まなければ意味がないからコストだって必要となる。それに漢方薬を飲みながら今までのコレステロールの上がる生活を続けるのなら効果も十分発揮できない。そこで、セルフケアの重要性やコストやらいろいろと説明する事になるのだが、痛くも痒くもないから今一つやる気になってくれない人がほとんどで、商売下手な私は結局無力感に襲われてしまう。

それでも一部のやる気のある方には、生活上のアドバイスを行動療法の視点から提案してゆくと良い反応が返ってきていた。ただ、問題は我が薬局の経営上、利益が出ないこと。これはちょっと考えねばならないが、残りのやる気の出ない方に対しては無力であった部分に対し、最近勉強している動機づけ面接法(MI)が有効と知り、目下取り組んでいるところである。一部を披露すれば、まずは「現状の生活を続けることのメリットは何か?」と自問自答してほしい。メリットが無ければ次の行動に移りやすいが、メリットが何かある筈である。そのメリットを自覚するところからスタートしよう。
そこから先は・・・。残念ながら、まだ私の頭の中で整理出来ていない!

今から20年以上も前、スタチンという薬が出てからコレステロールは容易に下げられるようになった。近年はストロングスタチンと言って、より強力なスタチンがメインとなっており、セルフケアが重視されることが少なくなっている。しかし、身体の細胞膜の構成成分やホルモンの原料となるコレステロールの下げ過ぎを危惧する医療者もおり、副作用などのリスクを考えればセルフケアの重要性は下がることはないと考える。

コレステロール中性脂肪などの脂質は、数値だけで判断するのでなく質にも注意が必要との流れが専門家の中にあり、今後は単に下げるだけの治療から、いろいろな要素を加味した上での治療になると思われる。

薬だけで下げるのか、セルフケアをしながら薬を最小の量で使用するのか、セルフケアにお金をかけるのか、保険料を払っているから医療費を消費するのか、・・・いろいろな選択肢の中から選ぶのは貴方自身である。
今の私なら、体重管理と運動に取り組みながら、雲○田○や精製○P○を少し取り入れるかなと思う。そして頻繁に行う血液検査に代わり、体重の変化や腹囲の変化を日ごろの目安とするだろう。



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