興味深いビタミンDの多彩な働き

例年と異なり今年は早めに秋雨前線ができました。毎年異常気象と言われるようになって何年も経っていますが、さすがにこんなパターンはビックリです。稲刈りシーズンに入ったものの計画が大きく崩れています。極端に暑い夏は苦手ですけど、リズムの乱れた四季のパターンは体調を崩しやすいようにも感じています。これからは呼吸器感染症に気をつける時期ですね。粘膜の健康を保ち、予防に努めてください。

今日は閉局後に柏崎で薬剤師仲間と自主的な勉強会を行います。今回のテーマはビタミンDにしました。数年前から、いろいろな場面でビタミンDの作用を見聞きするようになり、機会をとらえて一度整理したいなぁと考えていたのです。一般的にビタミンDは、骨を強化するビタミンとして知られています。ですから骨粗鬆症対策にビタミンDを飲んでいる方も大勢いると思います。

ところが、骨に関係する分野だけでなく、生活習慣病感染症、ガンなどの分野からもビタミンDの報告が上がるようになりました。今回のブログを書くに当たり、いろいろなサイトを参照しましたが、最終的には次のサイトがスッキリとまとまっていたようなので紹介します。
引用元:「国際オーソモレキュラー医学会ニュース」http://www.iv-therapy.jp/omns/
この組織には、ビタミンCで有名なポーリング博士がおり、ビタミンやミネラルを大量に使用して治療しているようです。

まず妊婦に対しビタミンDの影響を調べた研究によると、異常分娩および妊娠高血圧腎症の危険性が下がっています。そして結果は明白ではなかったものの早産や低体重児への可能性も述べられています。さらに妊娠期のビタミンD低値は脳の発達との関連や小児の自閉症とも関係があるなど脳神経系への好影響もみられ、うつ病などへの応用に触れているサイトも少なくありません。(冬季うつ病などを考えると日照時間が少ない冬季はビタミンDの合成も減少しますから、ビタミンDの働きでも説明できますね)

また、高血圧・冠動脈疾患・心筋症などの循環器疾患や糖尿病なども発症しにくいので結果的に総死亡率も下がることが知られています。ただ単に長生きすればいいだけでないことは、昨今「健康寿命」が注目されていることからも明らかですが、転倒と骨折という健康寿命を損なう大きな要因も減少するので、健康寿命を延ばしつつ死亡率を下げるという嬉しい効果があるのです。

免疫系へも良い影響があり、細菌やウィルス感染症における自然免疫や獲得免疫への作用、乳ガン、結腸ガン、肺ガン、リンパ腫などのガンに対して死亡率が減少したりしている。(ただ、ガン種によっては否定的な報告もあるようで手放しで喜ぶほどの結果が出ていないのが現状です)

一方、ビタミンDは脂溶性ビタミンなので過剰症も心配になるが、4000IUまでは大丈夫なようです。実際には1000IUでも大量だなぁという印象なので、通常の使用では全く心配はないと考えています。

これから風邪などをひく方が増えてきます。ビタミンAで粘膜を補強しビタミンDで自然免疫などを高めて予防に当たれば効果的な予防策になると思います。てっとり早くサプリメントを使うも良しですが、まずは食生活を見直してみましょう。




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