子どもの腹痛

腸閉塞や腸重積、便秘などの原因がないにも関わらず、腹痛を訴える小児がいます。多くは自律神経失調症と診断されているのが現状かと思いますが、比較的に痩せ気味のお子さんが多い印象を持っています。


特別な病気がなければ、心配は要らないのかもしれませんが、親としては気になるのが常でしょう。学校や幼稚園でいじめに遭っているのではないかとか、最近は心配することがたくさんありますからね。


根性論を持ち出す親御さんだと、「気合で治る」とか「仮病だ」くらいに考えるかもしれません。しかし検査で病気が見つからないから即仮病だと考えるのは余りにも短絡的過ぎると思います。


一番つらいのは当の本人のお子さんですから、その子が”嘘をつく子か、つかない子か”は親御さんが一番わかっているはずです。自分の子どもの言うことが信用できなくなったらお仕舞いですよね。


子どもは肉体的にも精神的にも未熟ですから、ちょっとしたことで心身に反応が現れると考えましょう。大人社会だって気乗りしないことがあるように、子どもの世界にも気乗りしないことがあるはずです。


ちょっとしたことが精神的にも肉体的にも緊張を与えることは、よく知られています。肉体の緊張は筋肉の緊張ですから腹部の内臓筋肉も緊張していると考えられます。子どもの腹痛もこのような考えで、腹部の緊張をほぐすような漢方薬を使いますが、皆よく効いてくれます。


痩せ気味のお子さんは、この緊張を起こしやすいのかなと考えているのです。太っているお子さんより神経が細いのかもしれません。きっと”やさしいいい子”が多いことと思います。


ご両親には、お子さんのいい部分に目を向け、やさしく接してあげて欲しいと思います。時には赤ちゃんの頃のようなスキンシップも大切でしょうし、治療効果もあるのです。その上で、異常な緊張をほぐす甘い漢方薬をしばらく(2〜3ヵ月程度が多い)続ければ、成長と共に症状が落ち着いてくることを経験します。


異常のない腹痛をお子さんが繰り返していても、心配ないですよ。


心の病・漢方薬生活習慣病・皮膚病
新潟県長岡市 相談薬局 ひろはし薬局
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