認知症と薬

木曜日の夜は”C型慢性肝炎”に関する講演会を聞いてから朝からの葬儀に出席するため夜行列車で東京に向かいました。昨日午後5時過ぎに薬局に戻り閉局後は”認知症セミナー”に参加してきました。今日はPTA行事で12時には薬局を出ます。2日の内5時間も薬局にいません。わざわざ来局してくださった皆様には本当にご迷惑をお掛けしております。


昨日の認知症セミナーでCMIという言葉を知りました。認知症までは達していないけれど少し異常も認められる認知症への移行期のことです。この時期への医療的・介護的な介入が非常に大切だと講師の先生(お名前をメモするのを忘れて思い出せません)から聞きました。


認知症アルツハイマー型と脳血管型で大部分を占めます。脳血管型では、高血圧や糖尿病・脂質異常症などの動脈硬化を進める生活習慣病対策をきちんと行うことで認知症に進行するのをかなり減らすことができるそうです。


さてアルツハイマー型は?脳神経の変性が原因とされており根本的な解決法は未だですが、対症療法的にドネペジルというコリン作動薬が使用されています。この薬と反対の働きをするのが抗コリン作用を持った薬ですが、非常に多くの薬が高頻度で使用されており、以前からこれらの薬の多用がアルツハイマーに関係しているのではないかと思っていました。


講師の先生に確認したところ、「その通り」とのことで先生は一度薬を全部やめるそうです。安定剤・胃腸薬など汎用される薬の多くが抗コリン作用を持っています。老人医療を専門とする医師からは「薬をやめると調子がよくなる患者が多い」と聞きます。


アルツハイマー型の進行防止や発症を遅らせるには薬を見直すことも大切なのですね。「名医は少ない薬で治す」との言葉があります。高齢者は薬の代謝が悪いため、青壮年に比べると薬が蓄積しやすいのです。そのあたりも考えて薬の使用量を設計することが薬剤師にも求められているのでしょうね。


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新潟県長岡市 相談薬局 ひろはし薬局
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