アレルギーと腸内環境

19日は市内の準夜間救急の当番でした。内科と小児科の急患患者を受け入れ、薬を処方箋に基づきお渡しする仕事です。このような現場にいると救急とはいえ大部分が軽症で薬局の薬でも充分対応可能なケースが多いと感じます。でも安心感が違うのでしょう、相談相手として薬剤師が頼りなく感じるのかもしれません、頼られる存在になるよう勉強を続けなくてはいけないと思っています。


この日子供の受診で多かったのは急性胃腸炎でしょうか。下痢や吐気の子供さんに、制吐剤・整腸剤が処方されていました。整腸剤(乳酸菌や酵母製剤)はいろいろな場面で使用され、腸内細菌のバランスを改善することで下痢や便秘などの症状に使われます。


腸は栄養や薬を吸収する働きがあり、腸の働きが悪い人は痩せて病弱だったり薬の効き目が悪かったりします。またアレルギーの原因物質を体内に摂り込んだりしてアレルギーの発症にも関係します。


かなり以前のアレルギー関連学会で”アレルギー患者の腸内粘膜は荒れている”という内容の発表がありました。荒れているからアレルギーの原因物質(アレルゲン)を体内に摂りこみアレルギーを起こしやすいのだろうと考えられます。


アレルギー患者(特に小児喘息やアトピー性皮膚炎患者)の相談を受けていると、胃腸機能が弱いと感じることが多くあります。胃腸機能を高めるケンチュウトウ類が必要で、胃腸を立て直すことでアレルギー症状が改善することを経験します。


この時腸内細菌のバランスを改善することも重要と考えられますから、整腸剤を組み合わせるとよいでしょう。ただ腸内細菌のバランスが崩れる理由として、食事内容が関係すると思われますから食事の見直しも必要です。


漢方薬は荒れた粘膜を修復する働きと細菌バランスを改善する働きがあるようです。整腸剤を併用すると効果が高まります。整腸剤だけだと荒れた粘膜を修復する効果は遅く、食事を見直さないとバランスは再び悪化してくるでしょう。


暑い時期ですがアレルギーを持っているあなた、食事内容に気をつけバランスのよい献立を心掛けてください。


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新潟県長岡市 相談薬局 ひろはし薬局
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