下痢が続くと咳が出る

昨日は小雨混じりの天候でしたが、平坦なコースに変更し無事薬草観察会を終了しました。参加者は6名と少なめでしたが、その分和気あいあいと楽しく終えることができたと思います。


立秋が過ぎ暦の上では秋になっています。秋は乾燥の季節と考えてよく、潤いが必要な臓器はトラブルが発生しやすい時期とされています。


皮膚では乾燥によるトラブルとして、肌あれ・アトピー性皮膚炎の悪化・皮脂欠乏性皮膚炎・・・などが、粘膜のように常に湿っている部分は炎症や感染に注意が必要ですし、呼吸器の病気もこの頃より増えだします。


昨日の観察会でジャノヒゲを見かけました。庭木の根元などに植えられていることもあるランの仲間(ユリ科の植物)です。根の一部が20〜30mm×3〜5mmの紡錘形に肥大し、この部分を薬用としバクモンドウと呼びます。


身体を潤す働きがあり、ショウミャクホウでは脱水症状にバクモンドウトウでは咳に使用されます。煎じたりする他ホワイトリカーに漬けて薬味酒として利用したり料理の中に入れても美味しい薬草です。


10年ほど前にあったことです。下痢で医師の治療を受けていた方が下痢が治らず続けて咳がでるようになりました。この咳にバクモンドウトウを使ったのです。


理由は金匱要略という古典に「大イニ汗ヲ出シタリ下痢ヲシタリスルト肺ノ潤イヲ失イ咳ガ出ル、麦門冬湯ガヨイ」と書いてあり、この通りの経過だったためバクモンドウトウを飲んでもらいました。


肺・呼吸器の乾燥に注意することが秋の病気を予防するコツです。汗をかいた後には失われた水分とミネラルを補給しましょう。ただし、摂り過ぎは別のトラブルの元となりますのでほどほどに!


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