25日・26日と日本心理医療諸学会連合(UPM)大会に出席し、26日は午後から日本薬剤師会の薬局製剤漢方委員会に行ってきました。頭の中は学会明けの月曜日と勘違いしていますが水曜日ですよね。
さてUPMは私が所属する日本自律訓練学会など13の心理系の学会で構成されています。会員は医師だけでなく(むしろ医師は少ないかもしれません)看護師・心理士・保健師・教育関係者・・・など多彩な顔ぶれです。
行動医学関連でシンポジウムがあり生活習慣病に対するアプローチに有益なヒントが得られました。結局できないことを指導してもダメなので、できそうなことをさせる指導が成功する秘訣のようです。早速今日から取り入れたいと思います。
講習会は「職場のメンタルヘルス:1次予防の考え方と効果的な進め方」と題した東大大学院医学系精神保健分野・島津明人先生の講義を受けて多くの刺激がありました。まだまだ職場の労働環境は改善すべき点が多くあるのですが、景気悪化が環境改善の足を引っ張らなければいいなと思いますね。
労働者の精神保健対策はようやく取り組みが始まったところと考えてよいでしょう。大企業はかなり進んでいますが、労働者の大多数を占める中小企業・零細企業においては、まだまだです。
それでも毎年自殺者が3万人を超え、青年・壮年期の労働者に対するうつ病対策は”早期発見・早期治療・早期の職場復帰”の動きが広がってきています(2次予防)。
最近は2次予防から1次予防へと考え方がシフトしてきており、うつ病の早期発見からうつ病の未然防止への取り組みが行われるようになってきたそうです。更に発展させて心の健康度を高める0次予防を唱える研究者もいるようです。
問題は企業や組織の経営者・管理者の関心の低さかもしれません。優れたソフトやハードがあっても関心が無ければ役に立ちません。個人でできる部分と組織・企業でできる部分があり両方必要なのです。
そこでうつ病発症と関連が深いストレス度を測定して、ストレス度を下げるような取り組みが必要とされます。具体的な対策はケースバイケースで対応するようにしないといけないので組織の状況(同じ会社でも営業と事務職で異なる)を考慮して行われます。
うつ病の人が1人発生すると、組織・企業の作業に大きな影響が出ます。作業の効率が落ちたり休んだりするため、他の人がその人の作業をカバーするようになり過労の問題も発生します。このことは企業・組織の管理上よいこととはいえません。
そのための1次予防です。この文章を読んで関心を持たれた方が1人でも多く出れば幸いです。1次予防に取り組んでみたいと思ったら、産業医・精神科医・産業カウンセラーなどに相談してみてください。私でも構いません。
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