心筋梗塞を防ぐコレステロール管理

ようやく発表用の資料作成が終わりました。発表するとなるとウヤムヤにしていた部分をもう一度確認することになり、勉強になるのですが大変な作業ですよね。それでも一段落してホッとしているところです。


9/3まで欧州心臓学会がミュンヘンで開催されていました。日本の研究者からの発表で興味深いものがありましたので紹介します。私が行って来たのではありません、念のため。


急性心筋梗塞などで集中治療室を利用した患者さんの悪玉コレステロール値を測定すると100以下の人が30〜40%もいることがわかりました。現在、悪玉コレステロールの基準値は140以下を正常としています。


コレステロールといえば総コレステロール値を基準にしていました。悪玉も善玉も一緒にして判断していたわけです。さすがに厳密な管理には適さないわけで悪玉コレステロールが近年注目されて来ています。


そこでは120以下、100以下と目標が下がり、最近は80以下とまで言われるようになってきたのですが、今回の発表はかなり頑張って下げた悪玉コレステロールでも急性心筋梗塞を防ぐには充分でなかったという内容です。


他の危険因子の存在などの詳しい背景がわかりませんが、発表者は急性心筋梗塞などの予防の指標として悪玉/善玉を挙げています。悪玉/善玉とは悪玉コレステロールと善玉コレステロールの比のことで最近よく聞くようになりました。


この比が1.5以下だとコレステロールで狭くなった血管が再び拡がってくるとのデータが出ています。2.0以下で動脈硬化の進行をとめることができるとされ注目されているのです。


ちなみに2.0とは善玉コレステロールが60(正常値は40以上)で悪玉コレステロールが120(同140以下)の人で該当します。普通に考えてかなり厳しい数値です。


私のところで相談された方で田七人参末を飲んでコレステロール値が下がっている方が数名います。善玉コレステロールを上げるには運動に加えてEPA(青背の魚に多く含まれる脂肪酸)を1日300〜600mg飲むのがよいでしょう。


加えて心筋梗塞予防を目的に開発された”生薬製剤2号方”を飲めば、急性心筋梗塞などで入院する可能性が減るでしょうね。とにかく最近はコレステロールの何を指標にするか、いろいろと話題が出てきています。

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